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【失敗事例3選】ニュージーランド高校留学で失敗しないために押さえておくべきポイントとは?

更新日:2023年12月10日

ニュージーランド高校留学サポートをしているワールドアベニューです。人生の大きな転機となる高校留学。その後の人生を考えると、絶対に「失敗」できない留学の一つですよね。
ニュージーランドでの高校留学は、治安がよく、アメリカやイギリスと比べると費用面もリーズナブル、受験はなく入学規定も易しい.. と魅力満載です。留学生の受け入れにも積極的で、留学生を保護する法律や制度があり、学校のサポート体制も万全です。

しかし、入学規定が易しい=勉強が簡単ではありませんし、サポート体制が充実している=進級・進学が保障されているわけでもありません。実は、ニュージーランド高校留学のメリットはそのまま、デメリットやリスクになり得る可能性をはらんでいます。ここでは、ニュージーランド高校留学の失敗事例と、失敗しないための対策をご紹介します。

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失敗事例1. 入学規定の易しさが仇に..


「入学してみたものの、勉強についていけない」「思っていたよりも勉強が大変」「先生が何をいっているのかわからず、いつも他の日本人留学生に助けてもらっている」など、SNSなどで見かけたことはありませんか?

ニュージーランドの高校留学の魅力の一つは、「入学のしやすさ」です。一部の私立校や特殊な学部への進学をのぞいて、基本的に受験はありません。出願時に、最終学歴証明や成績証明などは提出しますが、極端に悪くない限り、拒否されることはほとんどありません。

しかし、入学規定が易しいことと、勉強が簡単なことはイコールではありません。例えば、英語力において厳しい規定が設けられていない理由は、ESOLと呼ばれる留学生のための英語クラスが設けられているためです。学校によっては英語初級者向けにインテンシブクラスを開講しているところもあります。また、ほとんどの高校にはスクールカウンセラーが常駐し、留学生のサポートをしています。手厚いサポートがあるため、英語力について厳しい規定は設けられていないのです。しかし、特に厳しい規定がないからと、留学前に英語の勉強に真剣に取り組まず、その他の学業も疎かにしがち.. となると、当然ニュージーランドでの勉強にはついていけなくなります。

そもそもニュージーランドは、英エコノミスト誌の未来教育指数ランキング2017年でトップに、2018年以降も3位以内にランクインしている教育大国です。例えば、大学は8校のみと少ないですが、8大学全てが世界の大学ランキングで上位3%にランクしています。

QS世界大学ランキング 2024の結果

オークランド大学(University of Auckland) 68位
オタゴ大学(University of Otago)206位
マッセイ大学(Massey University)239位
ヴィクトリア大学ウェリントン(Victoria University of Wellington)241位
ワイカト大学(University of Waikato)250位
カンタベリー大学(University of Canterbury)256位
リンカーン大学(Lincoln University)362位
オークランド工科大学(Auckland University of Technology)407位
参照:QS World University Rankings 2024

この評価が高いか低いかは、日本の大学のランクと比べるとわかりやすいと思います。日本の大学の一部をご紹介すると日本トップの大学、東京大学が28位、一流私立大学と呼ばれる早稲田大学が199位で慶應大学が214位にランクしています。ちなみに、ニュージーランドで最も低いランクの400番台には、日本の場合、一橋大学などがランクしています。

自然豊かでのんびりとしたイメージの強いニュージーランドですが、教育水準は決して低くなく、入学規定が易しいからといって、勉強も簡単だろうと侮ってはいけないということです。

失敗事例2. 教育システムの違いを理解できていなかった..


「日本の高校3年生に該当する学年に通っているのに、取得した資格は高校2年生レベルのものだった..」「NCEA レベル3を取得できずニュージーランドや海外の大学に進学できなかった」「NCEAは取得したけど、UEは取得できなかった」なんて話を聞いたことありませんか?

ニュージーランドには、National Certificates of Educational Achievement、略称NCEAと呼ばれる資格があります。ニュージーランドの高校に在籍する生徒が取得する資格で全国統一の高校教育認定資格です。 ニュージーランド国内で、あるいは別の国で大学など高等教育機関に進学する際には、NCEAは入学要件の一部として通用します。

NCEAは、レベル1、2、3の3段階で取得でき、通常、NCEAレベル1をYear11(15歳)、レベル2をYear12(16歳)、レベル3をYear13(17~18歳)で取得します。
※ニュージーランドでは学年のことをYear(イヤー)と呼びます。

NCEAは非常に柔軟な資格制度で、各生徒の能力や関心のある科目に合わせて履修することができます。また、得意な科目の場合は、上の学年のレベルを勉強できる場合もあります。例えば、レベル2を勉強している生徒で、数学が非常に良くできる場合は、レベル3を勉強することも可能です。ただこれ、逆も然りです。年齢に応じた学年に在籍はしていても、英語力や知識レベルなどによって、下の学年のレベルを勉強しなくてはいけない場合もあります。つまり、学年はYear13(日本の高校3年生と同等の学年)だが、受講している授業のレベルは高2レベル.. ということが起こり得るのです。

「ん..?何言ってるの?」と思われた方はまず、Year13修了時に後悔する可能性があります。まずはNCEAやUEなど、ニュージーランドの高校で取得できる資格や制度について正しく理解しましょう。

詳しくは、「教育制度や日本と環境の違いを理解しよう」で後術します。

失敗事例3. 修了後の計画不足


「帰国子女枠で日本の一流大学にって思ってたけど、IELTSやTOEFLの勉強してなかった..」「○○大学のXX学部に出願したら要件を満たせてないって言われた..」なんて失敗談を聞いたことはありませんか?

高校卒業後、進学先の選択肢を広げられるのは高校留学の最も大きな魅力の一つです。
ニュージーランドの高校卒業資格に相当するNCEA(レベル3)は国の認定資格で、海外でも幅広く認められています。好成績の場合、就職の際にも有利に働くことがり、さらにニュージーランド国内外の入学選考時にも考慮されます。例えば、NCEAレベル3でExcellenceの成績を取った生徒の願書は、イギリスのオックスフォード大学やアメリカのハーバード大学といった世界でも一流と言われる大学にも受け入れられます。また、ニュージーランドはタイやドイツと単位互換制度を持っており、NCEA資格をもつ学生の入学が許可されます。このようにNCEA レベル3の取得後には世界中の大学に挑戦できるチャンスを得ることができます。

しかし、実際に選択肢を広げることができるかどうか、チャンスを掴めるかどうかは皆さん次第です。例えば、日本の大学に進学する場合、多くの学生が「帰国生入試」もしくは「総合型選抜」で受験します。希望する大学や学部によって入試の方式や内容、出願要件は異なりますが、ほとんどの場合、高校3年生に相当する学年を含む2年以上の海外教育機関での在籍証明やTOEFL、IELTSなどの英語スコアの証明が求められます。加えて、NCEA レベル3やUEが求められる場合もあります。

これらは一朝一夕に身につけられるものでも、取得できるものでもありません。ニュージーランドでの高校留学を終えたのちにどのような進路をたどっていきたいのか、留学当初からきちんと計画立てて動いていく必要があるのです。

しかし、高校で勉強する科目はニュージーランド国内外の大学をはじめとする高等教育機関への入学に適したものでなければいけません。科目の選択については、進路指導やキャリアアドバイスを行ってくれるスタッフときちんと相談し、選定する必要があります。

貴重な時間とお金をかけて挑戦する留学だからこそ、その後の進路も踏まえ、どの科目を取得するのか、またどのレベルの資格取得に向けて日々の勉強に取り組むのか、きちんと考えて行動しましょう。

失敗しないためにはどうしたらいいの?


さて、ではニュージーランドの高校留学で失敗しないためにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、その対策についてご紹介します。

1.教育制度や日本と環境の違いを理解しよう

まず、日本とニュージーランドとで異なる「卒業」の概念が異なります。
例えば、日本では、一部単位制の学校を除き、一般的な全日制の学校であれば、高校3年間きちんと授業に出席し、赤点(通常30点未満)をとらなけば、必要単位が取得でき、卒業資格=大学受験資格を得ることができます。

ニュージーランドの場合、Year13修了時に、NCEAの資格をどのレベルまで取得したか?によって最終資格が決まるという仕組みです。よって、同じYear13を修了している場合でも、取得している資格は生徒によって異なります。また、高校3年次の学習を修めたことと、大学入学に伴う資格を有していることはイコールではありません。この点も十分に注意が必要です。

例えば、NCEA レベル3を取得していても、UE(University Entrance)を持っていない場合、日本の高校卒業レベルの学習を修めていることは証明できますが、ニュージーランドの大学に入学する資格はないとなるのです。

ニュージーランドの高校で取得できる資格

NCEA レベル1
Year11相当の学習を修めたことの証明です。
レベル1以上の単位を80以上(読み書き能力10単位、数学単位10単位を含む)を取得することが取得要件です。

NCEA レベル2
Year12相当の学習を修めたことの証明です。
レベル1以上で20、レベル2以上で60以上、合計80単位(読み書き能力10単位、数学単位10単位を含む)を取得することが取得要件です。

NCEA レベル3
Year13相当の学習を修めたことの証明です。
レベル2以上で20、レベル3で60以上、合計80単位(読み書き能力10単位、数学単位10単位を含む)を取得することが取得要件です。

NCEAについて詳細はこちら

UE(University Entrance)
大学入学資格です。
NCEA レベル1以上の数学能力で10以上、レベル2以上の読み書き能力で10(リーディング5、ライティング5)以上、レベル3のApproved Subjectsと呼ばれるNZQA (ニュージーランド資格庁)が認定する科目のなかから3科目、各科目14単位以上、合計42単位を取得することが取得要件です。

2.卒業後の進路や将来の目標を考えよう

学校により履修科目は異なりますが、生徒は毎年40以上の科目から希望の科目を選択します。まずYear11では、多様な科目を選択するのが普通で、英語、数学、科学を中心に、その他2、3科目を選ぶことになります。Year12と13では将来の進学や就職の際にどの分野の勉強が必要となるかを考えて科目を決定します。

高校留学修了後、ニュージーランドやその他英語圏での進学を考えている場合、先述しているようにNCEA レベル3とUEの取得、そして志望大学や学部の入学要件を満たすために、どの科目を履修する必要があるかを調べた上で、選択科目を決定する必要があります。

学校の留学生コーディネーターやキャリアカウンセラーに相談しながら、適切な授業選択を行うようにしましょう。

なお、ニュージーランドの高校には、日本のような「卒業証書」が存在しません。そのため、ニュージーランドの高校を卒業したことを証明するための書類として「卒業証明書」を発行してもらえるかどうか、は事前に確認しておくとよいでしょう。

3.英語はもちろん、日々の勉強にはきちんと取り組もう

NCEAは、高校で学ぶ内容を細かく分類して基準を決め、年に一度の全国統一試験(External Assessment)での評価と、学校の授業での課題やテスト、授業態度もきっちりと評価対象(Internal Assessment)とすることで、多面的な能力や学習の理解度を評価できる仕組みです。

つまり、テストの結果だけよくても、日々の勉強態度だけがよくてもダメということです。

ニュージーランドには留学生を支える仕組みが数多く存在します。英語はもちろん、その他の学習に対しても手厚くサポートしてくれます。しかし、あくまでサポートです。全てのサポートは皆さんの学習意欲があってこそ成り立ちます。日々の勉強にできるかぎり積極的に、きちんと取り組んでいきましょう。

また渡航前、小学校、中学時代の基礎学習はきちんと行いましょう。小学校中学校で勉強したことはそのまま高校での学習の土台となります。留学することが決まり、もう日本の高校には進学しないから…と受験勉強に勤しむ周囲の学生を片目に遊んでしまうのではなく、日々の勉強に定期的に取り組む習慣を継続できるようにしましょう。

さいごに


ニュージーランド高校留学で失敗しないために押さえておくべきポイントとは?を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。いかがでしたでしょうか。

ニュージーランドでの高校留学を成功に導くために重要なことは、ニュージーランドの優しさや柔軟性に甘えず、自らが飛び込む環境について正しく理解し、明確な目標とそれらを達成するために必要な努力を積み重ねることです。少しばかり厳しいこともお伝えしましたが、人生の大きなターニングポイントとなる留学だからこそ、メリットデメリットを踏まえ、ベストなプランを見つけていただければと思います。

ニュージーランドでの高校留学についてより詳しく知りたい!という方は、ワールドアベニューのオンライン留学説明会、または個別留学カウンセリングをご活用ください。オンライン説明会では、ニュージーランド中高留学について、ベストな入学時期や入学規定、滞在方法、どんな科目(授業)を受けられるのか、クラブ活動はできるのかなど、日頃皆さんからいただくご質問にお答えします。カウンセリングは定休日の木曜日を除き土日祝日も受け付けております。方法は電話、ZOOM、東京近郊の方であれば東京オフィスで対面でのカウンセリングも可能です。

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