ここでは、そんな留学を視野に入れ始めた方、あるいはカナダ留学を決意した方の多くが気になるカナダのメリット・デメリットを、分かりやすくご紹介します。
カナダ留学を選ぶ理由▼ |
カナダ留学8つのメリット▼ |
カナダ留学4つのデメリット▼ |
まとめ カナダを留学先として選ぶポイント▼ |
カナダ留学を選ぶ理由
カナダは自然と都市とが共存している国です。語学学校での就学や飲食店・小売店などでのアルバイトができるシティライフと、カナディアンロッキーやオーロラで有名なイエローナイフ、ナイアガラの滝など様々な自然遺産を楽しむことができます。
滞在期間中に他の都市へ旅行へ行く、ワーキングホリデーの方は思い切って他の都市へお引越しをするなどして、両方を楽しむ留学生も多く、魅力的なポイントです。
カナダ留学8つのメリット
1. マルチカルチャーな環境
カナダは年間30万人以上の移民を受け入れ続けており、異なる文化や民族が多様に存在するマルチカルチャーな国です。
そんな人種の多様性に長けたカナダでは、英語を上手に話せない外国人に対しても、現地の方が優しく受け入れてくれる環境があるため、安心して過ごしやすい環境が整っています。お友達ができるかな、英語が上達するかな、ホームシックにならないかな、など、さまざまな不安を抱えて旅立つ留学だからこそ、外国人を優しく受け入れてくれる環境があることは、カナダ留学の大きなメリットの1つです。もっと詳しい多文化社会の特徴は、マルチカルチャーな環境で安心!でご紹介しています。
2. 幅広い留学制度
観光ビザを利用した短期留学でもフルタイムで就学ができます。また、学生ビザで英語学習に集中することも、ワーキングホリデービザでお仕事をメインに滞在することも可能な国です。カナダのお隣アメリカでは、カナダで当たり前のようにできる短期留学やワーキングホリデーが実は叶いません。また、カナダではCo-opといった就学も就労も両方実現することのできる留学プログラムもあります。英語学習においては、文法や英語の4技能を幅広く基礎から学ぶことのできる一般英語、ビジネスシーンでのプレゼンテーション等を想定したビジネス英語、医療現場での使用を想定した医療英語、IELTS・TOEFL・ケンブリッジなど各種試験対策コースなどが開講されており、希望に合った留学プログラムを組み立てることが可能です。
3. 就労可能な留学制度
カナダは日本とワーキングホリデー協定を結んでいます。カナダは、ワーキングホリデービザで就労時間や就労期間に制限なく働くことができる国です。また、学生ビザでは、政府指定校の学部、専門コースでフルタイム受講をする方はアルバイトができます。授業のある期間中は週24時間まで働くことができ、夏休みなど休暇の間は時間制限なく働くことができます。
4. ワーキングホリデーで1年以上滞在できる
2025年4月以降、日本国籍の方はカナダのワーキングホリデー(International Experience Canada: IEC)の2回目の申請が可能となりました。この協定変更により、最大2回(各最長12か月間)、ワーキングホリデーのプログラムに参加することができるようになりました。すでに従来の協定のもとでカナダワーキングホリデーの参加をした方は、改めてビザを取得し、渡航することができます。
5. 豊かな自然遺産
カナダ国内には11の世界自然遺産があります。世界自然遺産に登録されていない場所でも下記のような大自然を楽しむことのできるスポットがあります。
・世界三大瀑布 ナイアガラの滝
・赤毛のアンのモデル プリンスエドワード島
・紅葉が見どころ メープル街道
・オーロラ遭遇率の高い イエローナイフ
それぞれベストシーズンが異なるため、季節ごとに旅行の計画を立てるのも非常におすすめです。
6. 英語がきれい?
日本人の多くが、学生時代にアメリカ英語を学習しています。そのため、イギリス英語に比べてアメリカ英語の方が得意、聞き取りやすいと感じる方が多いです。
カナダでは、日本で学ぶアメリカ英語に近い表現や単語が多く使われているため、会話の内容がスムーズに耳に入ってきます。
また、上記にも挙げましたが、カナダは多文化主義を国の方針として掲げている移民国家です。さまざまなバックグラウンドを持つ人々が暮らしているため、英語が母語でない人も非常に多く居ます。こうした背景から、カナダでは英語が第一言語でない人に慣れている人が多く、話すスピードを落としたり、シンプルな言い回しを使ってくれる人が多いです。
実際に英語自体がきれいといういうよりも、上記のような理由によって英語初心者がリラックスして学べる環境が整っているといえます。
7. ウィンタースポーツを楽しめる
アルバータ州カルガリーは、カナディアン・ロッキーに近いことから、伝統的にウィンタースポーツが盛んです。1988年に冬季オリンピックも開催されており、カナダ・オリンピック公園にはリュージュ、クロスカントリースキー、スキージャンプ、滑降、スノーボードなど代表的なウィンタースポーツの施設が多くあります。スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツ好きには最高の環境です。
また、ウィンタースポーツ好きの方でワーキングホリデーでカナダに行く方には、スキーリゾートのアルバイトなどもおすすめです。
8. 英語とフランス語を同時に学べる環境
17世期から18世紀にかけて、植民地をめぐりイギリスとフランスが対立し、結果、フランス軍が破れました。フランス軍が敗れたものの、当時の両住民に配慮し、フランス移民の多いケベック州などでは、そのままフランス語が公用語として定められました。
ほとんどの地域では、英語のみを州の公用語としていますが、ニューブランズウィック州ではフランス語・英語を共に公用語、そしてケベック州ではフランス語のみを公用語としています。
そんなニューブランズウィック州やケベック州の語学学校や大学付属言語コースでは、英語とフランス語の両言語の学習コースを提供している学校があり、英語だけではモノ足りない!という方にとてもおすすめなエリアです。
もっと詳しいバイリンガル環境については、英語とフランス語が学べるバイリンガル環境をご覧ください。
カナダ留学4つのデメリット
1. 冬の寒さや降水量
カナダの最大のデメリットは、なんと言っても「冬が寒い」「一部地域で冬は雨が多い」という点です。留学先としても人気のトロントでは、過去最低気温-33℃を記録したことも。トロントやモントリオールは冬が長く、最低気温が0℃を下回る月が4〜5ヶ月続き、10月ごろから、3〜4月まで雪が降ることがあります。ウィンターアクティビティが好きな方には向いている国と言えますが、寒さが苦手な方や海が好きという方にとっては、数ヶ月も続く厳しい寒さに毎日耐えるということは、大きなデメリットの1つでしょう。
冬の寒さに加えて、一部地域での雨の多さもカナダの大きなデメリットと言えます。例えば、バンクーバーの冬の間の雨の多さは、他とは比べものにならないほどです。気温はトロントやモントリオールなどと比較して暖かい気候なのですが、Raincouver (Rain+Vancouverを足した造語)と称されるほど、冬はとにかく雨が多いこと有名です。上記の表をご覧いただくと分かる通り、年間を通して比較すると、バンクーバーでは東京の約2倍ほどの雨が観測されています。特に雨季と言われる11月から4月ごろまでは、毎日雨が続くことも。青い空が好き、雨が苦手、という方は、バンクーバー以外の都市を選ぶことをおすすめします。
ウィンターアクティビティを楽しむ。雨が苦手な方はバンクーバー以外の都市を選ぶ。ワーキングホリデーで滞在される方は、時期によって都市を移動する。
2. 主要都市には日本人留学生が多い
日本人留学生に人気な国トップ3常連のアメリカとオーストラリアは、国内において各都市に特徴があり、渡航先の選択肢が豊富な国でもあります。しかし、カナダにおいては、トロントとバンクーバーの主要都市に外国人留学生が集中しており、現地での日本人と出会う確率が高くなってしまうのです。
そせっかく英語を学ぼうと留学したにも関わらず、結局、現地で出会った日本人とばかり話してしまう…。といった方も多く見かけます。何か困ったときに助け合える日本人が多い、というのは安心できる環境ではありますが、すぐに日本語環境があるというのは、英語環境にどっぷり浸かりたいと思っている方にはデメリットとなるでしょう。それでもやはり、トロントやバンクーバーがよい!という方は、しっかり日本語のオンとオフを切り替えるようにする、あるいは日本人以外の学生と積極的にコミュニケーションを取るように心がけましょう。
日本語のオンとオフを切り替えるようにする。日本人以外の学生と積極的にコミュニケーションを取るように心がける。
3. 物価が高く感じる
カナダの物価は、一般的に日本の約1.2倍ほどです。東京にお住いの方はそこまで驚かれないかもしれませんが、物価の高さに驚かれる方ももちろんいらっしゃいます。
特に高いのが家賃、外食費用です。特に外食については、日本の1.5倍から2倍ほどかかります。家賃はシェアハウスで月間8万円から9万円ほどの予算が必要となります。
スーパーマーケットで食材をまとめて購入し自炊する。公共交通機関を使用する。ハッピーアワーをうまく利用する。
4. 治安状況を把握し安全面に配慮が必要
外務省の報告による実際の犯罪発生率(人口10万人あたりの犯罪人知件数)は日本の約10倍と、『カナダは治安がよい』というイメージとはややギャップがあります。
トロントやモントリオール、バンクーバーなど留学先として人気の都市では、日本人を含む留学生を狙ったスリや置き引きなどの軽犯罪が多発しています。
また、カナダは2018年に大麻(マリファナ)の所持・使用が合法化されています。日本はマリファナの所持・譲渡が違法とされている国ですので、カナダ滞在中であっても日本の法律が適用となる場合があり、マリファナに手を染めることはできません。
治安状況を把握し、危機意識を持って生活をする必要があるでしょう。
貴重品は肌身離さず持参する。夜間一人で出歩かない。危害を加えそうな人に近づかない。マリファナに手を出さない。
まとめ カナダを留学先として選ぶポイント
自然豊かでシティライフも送れる英語圏であるカナダは、短期留学から長期間の留学までさまざまな留学生にとっておすすめの留学地です。
ワーキングホリデーでは数少ない2回目の申請が認められている国で、海外で長期的に働いてみたいという方にも真っ先に候補となる国のひとつではないでしょうか。
メリット・デメリット双方を理解し、充実し留学ライフを送りましょう。
- 観光庁長官登録旅行業2162号