美しい街並みとフレンドリーな人々。
魅力あふれるカナダの
穴場都市ビクトリアで
落ち着いた留学生活を送ろう
カナダの西海岸 ブリティッシュコロンビア州の代表的な都市というとバンクーバーをイメージしがちですが、実はブリティッシュコロンビア州の州都はビクトリアです。バンクーバー市内から途中フェリーを使い約3時間半のところに位置するビクトリアは、「花の都」や「ガーデンシティ」と称され、数多くの庭園や公園があり、四季折々の美しい花を楽しむことができます。歴史的背景から英国調の歴史ある建物が数多く残されており、街全体もどこかヨーロッパの雰囲気を楽しめます。寒いイメージが強いカナダですが、ビクトリアはカナダ国内でも一年を通して過ごしやすいのも特長です。バンクーバーやトロントを留学先として選ぶ人が多いため、都市としての知名度こそそこまで高くありませんが、その分日本人も比較的少なく、渡航先としては穴場都市です。今回はそんな隠れた魅力をご紹介しましょう。
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ビクトリア基本情報
州 | ブリティッシュコロンビア州 | 日本との時差 | 日本−17時間(3月〜11月:−16時間) |
---|---|---|---|
サマータイム | 有(3月〜11月) | 最寄り国際空港 | ビクトリア国際空港 |
空港からの交通手段 | シャトルバス・タクシー・市バス | 年間平均気温 | 10.0℃ |
ビクトリアの留学情報
ビクトリアに留学する
メリット ベスト5
カナダというとバンクーバーやトロントを思い浮かべる方が多いとは思いますが、ビクトリアはカナダの人々からは「いつか住んでみたい場所」として第1位に選ばれるほど憧れられている魅力的な街でもあります。治安もよく気候も過ごしやすい、人々もフレンドリーで街全体がとても美しいビクトリアの知られざる魅力について紹介していきましょう。
1. 日本人が少なく、市民の8割がカナディアン!
治安もよく大自然に囲まれた国カナダは、教育水準の高さや人々のフレンドリーさ、また、カナダ人が使う英語が日本人にとって聞き取りやすいと言われていることから、留学先として英語圏では一位二位を争うほどの人気国です。
結果、知名度の高いバンクーバーやトロントには、多くの日本人が集まります。しかしビクトリアは、バンクーバーやトロントと比較するとまだまだ日本人の数は多くはありません。そのため、「日本人同士で固まってしまい日本語ばかり使ってしまう……」というような状況を避けることができます。且つ、移民の国としても有名なカナダですが、実は他都市と比べると移民の数が少なく、人口約36万人のうち8割の約29万人はカナディアンであると言われています。
バンクーバーは、中国系や韓国系および日系の移民が多く、中国系人口はバンクーバー都市圏の2割近くを占め、北米の大都市では最も高いと言われています。またトロントの最も大きな民族グループはヨーロッパ系(イギリス、スコットランド、アイルランド、イタリア、フランスなど)で、全人口の約半数を占めているといわれており、ほかにもインド系やスリランカ系などの南アジア、ジャマイカなどの西インド諸島出身者も多く集まっています。
移民の数が多いということは、母国なまりの英語や英語以外の言語に触れる機会も増えるということです。もちろん、そういった環境に身を置くことは、第二言語で英語を使う私たち日本人にとっては、周囲が片言の英語でも理解してくれたり、日本人だからと言って疎外感を感じづらかったりとメリットもあります。しかし、英語力の習得を目指すには、いかにネイティブと英語で会話をするかが重要となりますので、日本人が少なくカナディアンが多い都市への留学は、極めて理想的な環境で英語力の習得が目指せると言えるのではないでしょうか。
ただし、語学学校にはある程度の日本人はいますので、しっかり英語環境作りをするという意識は忘れないようにしましょう。
2. 美しい街並みや自然が楽しめる
海外留学を希望される方のなかには、英語力の習得だけではなく、日本では味わえない海外のお洒落な雰囲気の中で生活することも目的としている方も多いのではないでしょうか。
ビクトリアには、19世紀末の雰囲気を色濃く残した歴史的建造物が未だに多く残され、カナダにいながらヨーロッパの雰囲気を随所で感じらるでしょう。
例えば、人気観光スポットのひとつでもあり街の中心に位置する州議事堂は、イギリス生まれの建築家、フランシス・ラッテンベリーにより設計され1898年に完成しました。ネオバロック様式の美しい造りの建物となっており、内部にはステンドグラスを多用した豪華な装飾、ビクトリアの歴史を物語る吹き抜けの天井画など、まるでヨーロッパの宮殿のような雰囲気を楽しめます。また、この州議事堂は夜には約3,000個もの電球が使われライトアップされ、イルミネーションも必見です。
また、なんとなく田舎なイメージのあるビクトリアですが、実は街全体の雰囲気もとても華やかです。観光の中心でもあるインナーハーバーエリアには、先ほど紹介した州議事堂が目の前にあるほか、お洒落なカフェやレストラン、雑貨屋さんなどが立ち並びます。街灯にはカラフルなお花が飾られたハンギングバスケットが飾られ、夏になると数々の露店や路上パフォーマンスなどが行われさらに賑わいをみせます。バンクーバーやトロントと異なり、高層ビルが立ち並ぶような都会的なイメージはないビクトリアですが、豊かな自然と美しい街並みのなかで、落ち着いてゆっくり英語を学べる環境があるのは魅力です。
3. バンクーバーやトロントよりも生活費が安く抑えられる!
留学を考える際、費用面を気にされる方も多いはずです。
カナダは、英語圏の中でもイギリスやアメリカと比べると比較的生活費はリーズナブルですが、なかでもビクトリアの生活費は他都市と比較しリーズナブルな傾向にあります。世界の生活費を調査しているExpatistan.comによると、バンクーバーやトロントより、約11%安いという結果がでています。
実際、物価に関してはバンクーバー、トロント、ビクトリア間でそこまで差はなく、ランチ約$23(約1,955円)、12個入りの卵 $10(約850円)、1ℓ牛乳 $3.76(約319円)ほどですが、家賃と交通費には大きな差があります。
例えば1LDK~2DKの家賃でみると、ビクトリア$1,572(約133,620円)なのに対し、バンクーバー$1,983(約168,555円)、トロント$1,910(約162,350円)と、月間約3万円の違いがあります。また1か月の定期券は、ビクトリアが$84(約7,140円)、バンクーバー$129(約10,965円)、トロント$154(約13,090円)と、ここにも大きな差があります。家賃と交通費を合わせた1年間の差は40万円以上と大きく、長期留学した場合、全体的な費用を抑えることができるのは明確でしょう。
ちなみに、上記の家賃はシェアハウスではないため、シェアハウスの場合のさらに安く、家賃相場は月々$500~700(約5万円)となります。
参照:Expatistan.com – Cost of living in Victoria, Canada
4. 穏やかで心温かいフレンドリーな人が多い!
留学先を選ぶうえで、重要なポイントの一つに、その国や都市で暮らす人々の気質や性質があります。
街はコンパクトな田舎街で、他都市に比べても治安が良いことで有名です。
田舎街のため、都会特有の忙しい雰囲気はなく、どちらかというとゆっくりと時が流れている印象があり、バス停で見知らぬおばさんに話しかけられ、そのままバスの中でも会話が繰り広げられる、そんな光景も珍しくありません。
田舎ならではの人の温かさに触れる機会が多いのも、ビクトリアならではの魅力で、英語力に自信がない、海外生活に不安が多い、というような初めての語学留学やワーキングホリデーで渡航される方にとっては、安心して生活ができるでしょう。また、まだ10代や20代前半で挑戦される場合でも、親御さんは安心して送り出すことができます。
ビクトリアは、カナダ人にとっても、いつかは住みたい街のランキングでも第1位に選ばれるほど人気の高い街で、定年退職後のカナディアンが多く移り住んでいます。そのため、比較的お年寄りの方が多く、ご近所付き合いが盛んなことも、穏やかで心温かいフレンドリーな人々が多い理由かもしれないですね。
5. 年間を通じて穏やかな気候
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均最高気温 | 7.6 | 8.8 | 10.8 | 13.6 | 16.9 | 19.9 | 22.4 | 22.4 | 19.6 | 14.2 | 9.7 | 7 |
日平均気温 | 4.6 | 5.1 | 6.8 | 9 | 12.1 | 14.9 | 16.9 | 16.8 | 14.2 | 10 | 6.4 | 4 |
平均最低気温 | 1.5 | 1.3 | 2.6 | 4.3 | 7.2 | 9.8 | 11.3 | 11.1 | 8.6 | 5.7 | 3 | 1.1 |
降水量(mm) | 143.2 | 89.3 | 78.4 | 47.9 | 37.5 | 30.6 | 17.9 | 23.8 | 31.1 | 88.1 | 152.6 | 142.5 |
降雪量(cm) | 10.9 | 6.3 | 3.4 | 0.4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.2 | 4.7 | 13.7 |
参照:カナダ環境省
留学先の国や都市を選ぶうえで、重要なポイントの1つが気候ですよね。
治安の良さや豊かな自然、暮らしやすい生活環境など、さまざまな魅力から留学先として人気のカナダですが、唯一のマイナスポイントが「気候」ではないでしょうか。同州にあるバンクーバーは比較的温暖ですが、カナダと言えば寒さが厳しいというイメージが強く、実際、東海岸側のトロントやモントリオールは、真冬になると気温は-10~-30℃と、極寒になり、大雪に悩まされるということも多々あります。その点、ビクトリアの気候は、地中海性気候で、カナダ国内において最も温暖と言われており、暮らしやすいという魅力があります。
例えば、上記の表をご覧いただいてもお判りいただけると思いますが、冬でも平均5℃、雨は多くなりますがトロントのように大雪に悩まされたり、-10~-30℃と、極寒になったりということはありません。また、夏の平均最高気温は20℃前後、湿度が低くカラッとしており、夜は10時頃まで明るいため、非常に過ごしやすく、且つ安心して生活できる環境があります。
そのため、ビクトリアでは1年中様々なアクティビティが楽しめます。季節問わず楽しめるのが、ダウンタウンの州議事堂から出発する観光用の馬車に乗っての市内散策、冬はひざ掛けを貸してくれるため、防寒対策もばっちりです。馬車に乗りながら美しい街並みを散策する優雅な時間は、日本ではなかなか体験できないですよね。
他にも、海に囲まれた都市だからこそ楽しめるアクティビティに、カヤックや水上飛行機、ホエールウォッチングなどがあります。ビクトリアと本土の間の海峡にはキラーホエール(シャチ)の群れが多く棲みついており、1年中ツアーが開催されています。間近で見ることができるシャチは、まさに圧巻の迫力でしょう。
さらに、ガーデンシティの名の通り、市内にはたくさんの名園があります。なかでも特に有名なブッチャートガーデンは、5つのエリアに分かれており、約100万株以上の美しい花々が咲き乱れる、まるで絵画の様な庭園です。楽しめるのは花や庭園だけではなく、夏は花火やライブ、冬はイルミネーションなど、季節ごとに違ったイベントが盛りだくさんです。
過ごしやすい気候と美しい自然のなか、カナダならではのスポーツのアクティビティが楽しめるのも、ビクトリアへ留学するうえでの大きなメリットになるでしょう。
ビクトリアに留学する
デメリット ワースト5
治安もよく、温かい人々で溢れたカナダ・ブリティッシュコロンビア州の州都であるビクトリア。初めての海外でも安心して暮らすことができ、日本とは規模の違う大自然のなかで様々な経験をすることができる都市ですが、そんなビクトリア留学のデメリットについても考えてみましょう。
1. 田舎街ゆえの物足りなさ
メリットでも挙げているように、ビクトリアは大自然に囲まれ、とてもコンパクトな街です。
自然に関連するアクティビティや観光スポットが多数あり、日常生活において不自由を感じることはありません。しかし、ナイトクラブやカラオケ、映画館や夜遅くまでやっている飲食店などの数は少なめです。そのため、日本のハイレベルな娯楽に慣れている日本人にとっては、長期間の海外生活のなかで、次第にやや物足りなさを感じてしまうかもしれません。
もともと田舎暮らしが好き!という方や、地方出身の方であれば、さほど支障はないかもしれませんが、日本で都会に住んでおり、24時間営業のお店があるのが当たり前、なんでもある事が当たり前の環境で生活されていた方にとって、長期滞在の後半戦は退屈…… と感じてしまう可能性もあるかと思います。
ただ、娯楽が少ないというのは、本来の目的でもある英語勉強に集中ができるという大きな利点に繋がるのではないでしょうか。
夜遅くまで友達と遊びまわり、翌日眠たい目をこすりながら授業に参加したとしても、半分以上は記憶に残らず時間もお金も無駄になってしまいます。
留学を決めたときは「現地ではしっかり勉強に集中し、納得のいく結果を持って帰ってくる!」と心に強く決めたとしても、残念ながら人間は環境に左右されてしまいがちです。楽しいほう楽しいほうへと引っ張られ、「あの時もっとしっかり勉強していれば……」と後悔の残こる経験にしないためにも、田舎という環境を120%活かし、限られた期間の中で自ら立てた目標を達成できるよう努力をしましょう。その結果、目標達成できた自分にも自信が持つことができ、すべて良い結果となって自分に返ってくるはずです。
2.語学学校の数が少ない
大学進学や専門留学、ワーキングホリデーなど、どんなプログラムだとしても避けて通れないのが、語学学校に通って英語力を身につけるというステップですよね。
残念ながら、英語でコミュニケーションを取るのが苦手と言われている私たち日本人が、日本にいる間に十分な英語力を習得するには相当の時間と努力が必要です。そのため、留学を希望する方のほとんどがまずは英語を英語で教えてくれる語学学校に通います。
多くの学生が訪れるバンクーバーやトロントには数多くの語学学校があり、生徒数100名以下の小規模の語学学校から1,000名以上の大規模な語学学校、大学附属の英語コースや多種多様なコースを持つユニークな語学学校と、幅広い選択肢から自分の希望や目的に合わせた学校選びができます。一方、ビクトリアでは、バンクーバーやトロントのように豊富な選択肢はあまりありません。都市の規模から語学学校の数も少なく、また、留学生の数が少ないため大規模な語学学校もほとんどありません。自分の性格や目的に合った学校を見つけたいと思っている方にとっては、この選択肢の少なさがデメリットとなってしまう可能性はあります。
3. アルバイト探しは一苦労
カナダでの留学の場合、カレッジや大学への進学、またはワーキングホリデー制度を利用した留学の場合、現地でアルバイトをしながら生活できます。特にワーキングホリデー制度を利用した場合、特に制限なくアルバイトできるため、滞在期間中の生活費を抑えることが可能です。
せっかく海外で働く経験ができるのであれば、お金を稼ぐことも大切ですが、英語環境で実践的な英語力を伸ばすことも目標としたいですよね。
ビクトリアは観光地のため、観光関連のアルバイト(ホテルのフロントやベッドメイキング、レストランやカフェなどでの接客・サービス、ツアーガイド、お土産屋さんや観光地のチケット販売など)であれば求人はあります。しかし、ホテルのフロントやローカルのレストランやカフェなどでの接客となると、かなり高い英語力が求められます。且つ、バンクーバーやトロントなど大都市と比較し、アルバイトの求人数が少ないため、アルバイト探しには一苦労する可能性があります。
英語力が低い場合は日本食レストランや飲食店の皿洗い、キッチンの手伝い、ホテルではフロント業務ではなくベッドメイキングなどの裏方の仕事しか見つけることができません。生活費を稼ぐという目的はかなうかもしれませんが、高い英語力を求められないポジション=英語力が低い人が集まり、英語を使うシーンも少ないため、英語力向上という目的は達成が難しいように思います。
本来の目的である英語力習得からはどんどん遠ざかってしまい、1年間滞在しても思っていたよりも英語力が身についていない、となる可能性は否めません。就学期間も半年間までと制限があるため、ワーキングホリデーを考える方は、現地では日本で伸ばしにくい英語コミュニケーション能力を伸ばすことに集中し、文法や単語などの基礎的な英語勉強は日本にいる間にしっかり行っておきましょう。
4. 時差がある
留学先を選ぶときにはあまり気にしませんが、実際に現地生活を送るうえで不便を感じるのが「時差」です。
ビクトリアは日本と約17時間(サマータイム期間中は16時間)の時差があり、日本のほうが進んでいるため、カナダ到着時は時間が戻るということになります。
例えば、夕方に日本を出発した場合、カナダに到着するのは同じ日の午前中になります。そのため、飛行機のなかでしっかり睡眠をとっていないと、ほぼ2日間続けで生活していることになり、かなり体力は消耗されます。また、睡眠のタイミングもずれるため、夜になっても眠くならず、朝方に睡魔に襲われ、でも寝ることができずに翌日を過ごす…… そんな日々が続くと体調を崩したりしてしまうこともあります。
また、日本とは時間が真逆なため、日本にいる人たちと気軽に連絡を取り合うことができない、という点も大きなデメリットではないでしょうか。海外での生活は楽しいことばかりではありません。渡航して最初のうちは英語でのコミュニケーションがうまく取れなかったり、食生活や異文化にうまくなじめずストレスを感じたり、ホームシックにかかる方もいます。そんな時に支えとなるのが、日本で応援をしている家族や友達たちです。たわいもない会話やテレビ電話などで顔を見るだけでも元気をもらえたり、勇気づけられたりします。もちろん、何かトラブルが起きた際もタイムリーに日本と連絡が取れず、トラブルが大きくなる…… ということもあります。
長期の留学の場合は、現地での生活にじょじょに慣れていきますし、ホームシックなども改善されていきます。「時差」を含むさまざま障害を乗り越えてこそ、価値のある経験といえるかもしれません。しかし短期留学で、数週間というごくわずかな滞在期間を最大限有効活用したいと考えた場合、ジェットラグによる体調不良や時差によるホームシックなど懸念点が多いのはデメリットといえるかもしれません。
5. 情報量が少ない
ビクトリアのような田舎を留学先として選ぶ場合に起こりうることが、現地での生活や就労先、教育機関などに関する情報量が少なく、出発前に十分な準備ができない、という点です。海外生活を送るにあたり、事前に現地情報を入手しておくことはとても大切です。
渡航前に現地のシェアハウスやアルバイト情報、現地の情勢や法律などを知っておくことで、現地到着後の生活をスムーズに開始することができ安心です。実際、バンクーバーやトロントであれば、日本人も多く、日本人同士助け合って生活しています。例えば、日本に帰国する前の方が必要なくなった日本製の商品や荷物などをまだ滞在しているほかの日本人に譲り渡す、など、海外で買うには高いけど日本から大量に持ってくるのは大変、というものを現地で安く手に入れることができるため、ときに大きな助けとなります。
しかし、ビクトリアは現地に滞在する日本人が少ないこともあり、バンクーバーやトロントと比べると日本語で得られる情報量は少なく、事前の情報収集可否、現地での日本人コミュニティ間でのヘルプなどにおいてはあまり期待できないと覚悟した方がよいでしょう。
もちろん、英語での情報収集ならば、日本語と比べても情報量はかなり増えます。出発前に、英語での情報収集に努め、英語力を伸ばしてから、カレッジや大学など、1歩レベルの高い留学に挑戦するというのは一つかもしれません。
ビクトリアでの
おすすめプログラム2選
ここでは温暖な気候で暮らしやすく、豊かな自然と温かな人々に囲まれたビクトリアで、お勧めのプログラムを2つご紹介いたします。
おすすめ留学プラン 1 語学留学
語学留学は全てのプログラムの中でも最も基本になるプログラムです。
英語力を身に付ければ、海外からの移民や旅行者が増える日本でもネットワークが広がりますし、就職の選択肢も増えます。また、海外の大学やコミュニティカレッジへの進学、海外就職などのチャンスにもつながっていきます。
語学留学には高校生や大学生が夏休みなど長期休暇を利用し渡航する2週間~4週間程度の短いものもあれば、高い英語力の向上を目的とし半年、1年と、長期にわたるものなど、目的や予算に合わせて、渡航期間を自由に選べるという特徴があります。
メリットでもご紹介いたしましたように、年間を通じて比較的温暖な気候で、人々も優しく、街もコンパクトなため、高校生や大学生でも安心して渡航できます。また、長期の留学においては、他都市と比較し生活費が安いため、費用を抑え、都会的な誘惑の少ない落ち着いた環境で、「英語の勉強」に集中していただくことができます
おすすめプログラム 2 ワーキングホリデー
18歳~30歳を対象としたワーキングホリデー制度は、協定国内の若者の異文化交流や理解を促進するために生まれたとても特別な制度です。一定の制限はあるものの、就業も就労も幅広く様々な経験ができ、また、現地で働きながら生活をするため、通常の留学よりも費用を抑えることができるのも魅力の一つです。カナダのワーキングホリデーは抽選式で定員が6,500名までと決まっており、ビザ申請の受付が開始してから約半年間で満員に達してしまうほど、人気の高い制度です。
他都市ではなくビクトリアでワーキングホリデーをする大きなポイントは、日本人が少ない環境に身を置ける、という点です。
ワーキングホリデーの場合、就学期間には最大6ヵ月間までと制限があるため、期間内でしっかり働けるまでの英語力を習得する必要があります。母語である日本語が使えない環境に身を置き短期間でも効率よく英語を身に付けるためには、英語を喋らざるを得ない環境に身をおくのが一番です。そういった意味では、日本人が少ないビクトリアにワーキングホリデーで来るメリットは大きいでしょう。
また、日本人のみならず、他国からのワーキングホリデー人口も少ない傾向にあり、仕事探しの競争率も若干下がるというメリットもあります。ビクトリアは観光地としても有名なため、観光関連のアルバイトも多く、都市が小さい割にはアルバイト先の選択肢は多いです。ただ、主要都市と比べるとやはり全体数は少ないため、どちらにせよ英語力がないと仕事探しには苦戦します。日本にいるうちから英語の勉強はしっかりと行い、可能な限り質の高い語学学校に通うということを意識しましょう。
気になるお給料に関してですが、2022年12月現在、ブリティッシュコロンビア州の最低賃金は$15.65(約1,330円)です。2018年6月から最低賃金の引き上げの発表が続き、2020年6月には$14.60、2021年6月には$15.20までの引き上げを行いました。
参照:Retail Council of Canada
ブリティッシュコロンビア州の最低賃金はカナダのなかでも平均的な賃金なため、生活費を上回る稼ぎを得るということは難しいかもしれません。しかし、大自然に囲まれ、バンクーバーやトロントと比較すると物価が低めのビクトリアでは、収入に対して出費が大きくないため、全体的な費用をおさえつつカナダでのワーホリを楽しんでいただけると思います。
留学中の生活
(持って行く荷物、滞在方法、交通機関)
持って行った方がよいもの
カナダというと秋から春は極寒…というイメージも強く、防寒具などは持って行った方がよいとは思うものの、比較的温暖なビクトリアの場合、何を持って行くべきなのか?をご紹介いたします。
市の中心には、約90の人気カジュアルブランド店が連なるベイセンターという大きなショッピングセンターがあるものの、日本や他主要都市に比べると洋服が買えるショップの数は少なめです。そして、ビクトリアはお世辞にもファッションの最先端と呼べるような街ではないため、日本のようなトレンドの服が簡単に手に入らない可能性があります。また、日本に比べると大きめのつくりのものが多いため、少し小柄な女性の場合は、洋服や靴など、日本から持参したほうが良いでしょう。日々の生活では、基本的にカナダはカジュアルな恰好が主流なためジーンズスタイルで十分ですが、例えば誰かの誕生日パーティーや結婚パーティーがあったり、ナイトクラブに出かけたり、というときにはせっかくなのでお洒落な恰好でその場を楽しみたいですよね。現地調達しようと考えていたけど、お気に入りのものが見つからず、納得のいかない服装で出かけるより、1着でも日本から持参しておくと安心でしょう。服同様、靴のサイズもやはり大きめのものが多く、小さいサイズは在庫数が少ないことも多いため、こちらも日本からの持参をおすすめします。
リュックサック
語学留学で学生として滞在するにも、ワーキングホリデーで滞在するにも役に立つのがリュックサックです。学校に通う場合、教科書が意外と重くトートバックだと肩が痛くなってしまう、ということがあります。教科書に加えて、タンブラーやランチも持っていくとなると、リュックサックに入れてしまったほうが断然楽でしょう。また、自然が多いことから、ピクニックやハイキングに出かける機会も多くなります。両手が開いていたほうが移動の時も楽ですよね。そして、コンパクトな街なため、移動手段で自転車を使う方も見かけます。自転車移動の際もリュックサックのほうが便利ですので、自分の体に合うものを日本で購入しておくことをおすすめします。
その他、一般的に必要な荷物情報については下記よりご参照ください。
ビクトリア留学中の滞在方法
トロントやバンクーバーなどと比べると比較的家賃相場が安いと言われるビクトリア。どのような滞在方法があるのでしょうか。
ホームステイ
カナダ人の家族のなかに入り、カナダの文化や習慣を学びながら生活できる滞在方法がホームステイです。
ホームステイのメリットは、カナダ人の家族と共に生活することによりリアルなカナダの文化や習慣を直接的に体感いただくことができます。移民の多いカナダですが、メリットでも記載している通り、ビクトリアは他都市と異なりネイティブが多い地域のため、移民ではなく、ネイティブのご家庭に滞在できる可能性が高く、おすすめです。
また、日本で1人暮らししたことがないという方の場合、原則食事は提供してくれますし、掃除や洗濯も一緒に対応してくれるため、安心です。
シェアハウス
18歳以上の留学生にとって最も一般的な滞在方法の一つがシェアハウスです。
日本でも近年認知度が高まるシェアハウスですが、家賃の高いカナダでは、留学生だけではなく現地の大学生や若手社会人の方などもシェアで暮らしています。
他都市と比べると比較的家賃相場が安いため(週$500~$700)、2人、3人部屋というよりオウンルーム(1人部屋)に住める確率が高いのは大きなメリットです。
ホームステイと比較し、自由度が高く、自炊ができる方であれば生活費をグッと節約することもできるでしょう。ただし、自由度が高いとは言っても、他人との共同生活のため、家のルールはあります。また自立した生活を求められるため、留学前から料理や洗濯、掃除など、ご家族に頼らずとも生活できるノウハウはきちんと身に付けて出発するようにしましょう。
ビクトリアの公共交通機関
ビクトリアは非常にコンパクトな都市なため、電車は通っていません。したがって基本的な移動手段は歩き、自転車、そしてバスになります。ここではビクトリア留学中、生活の足となるバスについてチケットの種類と費用や乗り方などをご案内します。
ビクトリアには電車は走っていないため、公共交通機関はバスのみとなります。ビクトリア・リージョナル・トランジット・システムが市バスを運行しており、バスの車体には「BC transit」と書かれてあります。行き先とルート番号がバスの前面に書かれているため、乗車前には必ず確認しましょう。このバスは、ダウンタウン周辺やBCフェリーの着くスワッツベイ(Swartz Bay)まで、かなりの広範囲エリアを網羅していますが、なんと料金は全て1ゾーンの$2.5です。10枚つづりの回数券(バスチケット)や、1か月の定期券(マンスリーパス)の購入も可能なため、長期滞在をする留学生にはそちらのほうがお買い得です。基本的には、留学生向けの学割などはありませんが、通う教育機関によってはマンスリーパスが割引になる可能性もあるため、念のため自分の通う教育機関へ確認はしておきましょう。
参照:Victoria Regional Transit System
チケットの種類と料金
種類 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
現金払い | $2.50 | 1回の乗車ごとに必要。乗換をする場合は再度購入しなければいけない。 |
バスチケット (10枚) | $22.50 | |
1日乗車券 (デイパス) | $5 | バス内での購入のみ可能。 |
マンスリーパス (バスパス) | $85 | 購入した日から1か月間ではなく、1日始まりの月末までの1か月間のため、購入タイミングは注意が必要。 |
■ 購入場所
バスチケットやバスパスはダウンタウン(市内)のセブンイレブンやロンドンドラックスというチェーンの薬局、ダウンタウンの中心ダグラスストリート(Douglas St.)に位置する大規模なショッピングセンターのベイセンター(Bay Centre)にある宝くじ売り場などで購入が可能です。購入可能場所はBC Transitのウェブサイトでチェックできます。または、学校の先生やホームステイ先の家族に聞くといいでしょう。
デイパスはバスの中でしか購入することができず、現金払いも同様ですが、基本的におつりは出ません。おつりの出ないように$5を用意するか、バスチケット2枚で購入しましょう。乗車時、運転手に「Day pass please.」と言うだけで購入できます。
■ バスの時刻表・乗換案内
バスの時刻表やルート番号が全て載った冊子*は、バスの中やショッピングセンターの中などで手に入れることができます。また、BC Transitのウェブサイトや乗換アプリ**を利用することもできます。バスは時間通りに運行されないことが多々あり、予定時刻に遅れることもありますが、予定時刻より早く出発してしまうこともありますので、余裕をもってバス停で待機しましょう。
*Schedules and Maps
**乗換アプリ:Transit • Bus & Subway Times
バスの乗降方法
■ 乗るとき
基本的には前から乗車し、後ろから降車します。ビクトリアだけに限ったことではありませんが、海外のバスに乗る際は「Hi.」や「Hello.」など運転手に一声かけ、降りる際には「Thanks.」や「Thank you.」などお礼を言うのが一般的です。最初のうちは少し勇気がいりますが、慣れてしまえばこのちょっとしたコミュニケーションが楽しみになってきます。乗車後、運転手さんからチケットを購入、またはバスパスを専用の機械に通し「ピッ」と音が鳴れば、大丈夫です。
■ 降りるとき
ビクトリアのバス内には、車内アナウンスやバス停名が表示されるようなシステムはありません。降りる駅の景色や、乗車時間を気にしながら降車場所を逃さないように気をつけましょう。最初のうちは運転手さんに行き先を伝えておき、近くなったら声を掛けてもらうと安心でしょう。バス停とバス停の距離が歩いて20分以上かかる場所があり、夜だと次のバスがなかなか来ないという状況もあります。