イギリスの通貨・銀行などお金に関わる情報【2024年度版】
イギリス留学のサポートを行うワールドアベニューです。
さて、皆さんは「イギリスのポンドって、日本円にするといくらなんだろう?」という疑問を持たれたことはありませんか。それもそのはず、イギリスの通貨「ポンド」は、筆者がイギリスに留学した15数年前、1ポンド=約250円でした。それが、2023年11月27日14時現在、1ポンド=約187円と、50円以上も変動しています。
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参照元:Yahoo!ファイナンス
イギリスの「ポンド」は、1ポンド=200円以上だった十数年前から2008年のリーマンショックで暴落、その後1ポンド=150円程度だったときもあれば、2022年末急速に進む円安の影響を受け、1ポンド=190円まで上がるなど、常に為替が変動していたため、なかなか「いくら」と言い切れない状況が続いてきました。
1ポンド=250円で留学した筆者としては、やや複雑な心境ですが(笑)、昔に比べ、全体的な留学費用を抑えることができるため、これから留学される方にとっては嬉しいニュースです。(ただし、物価高騰も著しいため、費用を抑えたいと考えている方は、主要都市は避けた方がいいかもしれません。イギリス留学に伴う都市選びや費用に関するご相談はワールドアベニューの無料留学カウンセリングをご利用くださいね。)
さて、今回は、イギリスの通貨と銀行などお金に関わる情報をお届けします。
1. イギリスの通貨にまつわる基本情報
イギリスの通貨は、スターリング・ポンド(英: pound sterling)です。
通貨記号は「£」、国際通貨コードは、「GBP」または「STG」略記されます。「ポンド」「スターリング」などの呼び方の他に “quid” と呼ばれることもあります。日本では「イギリス・ポンド」または「英ポンド」と呼ばれることが多いですね。
まずはイギリスの通貨の説明を動画でチェックしてみましょう。
動画にもあるように、イギリスの通貨、硬貨は8種類、紙幣は4種類あります。
紙幣と硬貨、それぞれの特徴を見ていきましょう。
イギリス 通貨‐硬貨8種類
イギリスの硬貨は、全部で8種類、1ペニー、2ペンス、5ペンス、10ペンス、20ペンス、50ペンス、1ポンド、2ポンドがあります
1ペニー(日本円でいうところの1円玉)
デザイン:城門落とし格子紋章
2ペンス(日本円でいうところの2円)
デザイン:イギリス海軍の戦艦プリンス・オブ・ウェールズの羽根徽章
5ペンス(日本円でいうところの5円玉)
デザイン:スコットランドの国花であるアザミの冠紋章
10ペンス(日本円でいうところの10円玉)
デザイン:冠を頂くライオン(イングランド王家の紋章)
20ペンス(日本円でいうところの20円)
デザイン:世界的にも珍しい七角形硬貨と冠を頂くテューダー・ローズ。
50ペンス(日本円でいうところの50円玉)
デザイン:世界的にも珍しい七角形硬貨とイギリスを象徴する女神ブリタニアとライオン。
1ポンド(日本円でいうところの100円玉)
デザイン:イメージは硬貨を模ったチョコレートです(笑)厚みがあり、なんともイギリスらしいコインです。
実は、発行年ごとにデザインは変更され2017年現在、25種類ものデザインがあると言われています。
2017年からは12角形が採用され、一面にエリザベス女王の肖像、もう一面には王冠とともにイングランドのバラ、スコットランドのアザミ、ウェールズのリーキ、北アイルランドのシャムロックがデザインされています。
2ポンド(日本円でいうところの200円)
デザイン:二重構造のようなデザインになっていて、外側: ニッケル黄銅貨、内側: 白銅です。外側には、「巨人達の肩の上に立って (STANDING ON THE SHOULDERS OF GIANTS)」というアイザック・ニュートンの言葉が刻印され、内側にはエリザベス女王、その裏は毎年その年の記念行事などを描いた記念ものが描かれています。
ちなみに、すべての硬貨の表面にはエリザベス女王2世が描かれています。発行年ごとにデザインが変更される1ポンドは、描かれている女王の絵も年を重ねています。歴史を重んじるイギリスらしさを感じますね。
イギリス 通貨‐紙幣4種類
イギリスの紙幣には5ポンド、10ポンド、20ポンド、50ポンドの4種類があります。表面にはコイン同様、エリザベス女王が描かれ、裏面には歴史上の人物が描かれています。
5ポンド(日本円でいうところの500円)
色:ターコイズ・ブルー
デザイン:監獄改革を行った社会活動家エリザベス・フライが囚人に朗読をする光景が描かれています。
▼洗濯しても大丈夫!イギリスの新しい5ポンド札
20ポンドは2010年から、10ポンドは2017年からポリマー紙幣へ変更される予定です。
10ポンド(日本円でいうところの1,000円札)
色:橙
デザイン:進化論を提唱した自然科学者チャールズ・ダーウィンとハチドリと花と拡大鏡、ビーグル号が描かれています。
20ポンド(日本円でいうところの2,000円札)
色:紫
デザイン:18世紀イギリス社会の思想に大きな影響を与えたとされる経済学者アダム・スミスが描かれてます。2020年からは19世紀に活躍し、光や大気をキャンバスに取り込んだ「光の画家」として知られるウィリアム・ターナーが描かれる予定です。
50ポンド(日本円でいうところの5,000円札)
色:赤
デザイン:イギリスのみならず全世界の産業革命の進展に寄与した人ジェームズ・ワットと、ワット氏の協力者マシュー・ボールトン氏、そして彼らの蒸気機関が描かれています。
他にも高額紙幣として、100万ポンド紙幣、1億ポンド紙幣が存在すると言われていますが、一般には流通していません。
2. イギリスでお勧めの銀行は?
イギリスでお勧めの銀行……の前に、まず、イギリスで銀行口座を開設するメリットから説明していきたいと思います。イギリスで銀行口座を開設するメリットは、大きく6つあります。
① 大金を安全に管理できる。
② 日本から海外送金してもらえる。
③ 自由に出入金ができる。(預け入れは、国際キャッシュカードやクレジットカードではできません)
④ 銀行から発行されるキャッシュカードにはデビット機能が付いているため、現金を持ち歩かずに生活できる。
⑤ ビザの更新などの際、イギリスに口座があれば銀行明細書の英訳が必要ない。
⑥ イギリスの銀行が発行するデビットカードの場合、利用手数料がかからない。
働くことのできないビザで留学する場合、銀行口座の開設は必須ではありません。しかし、日本から持参するクレジットカードでのキャッシングや、国際キャッシュカードでの引き出しには手数料がかかるため、半年以上など、長期で滞在する方の場合、銀行口座を作成した方が無駄な出費(手数料)を抑えることができるでしょう。
では、どの銀行で口座を作ればよいのか。
イギリスは言わずと知れた金融国家で、特に首都ロンドンは2016年時点でニューヨークを上回る世界一の金融センターと評価されるほどです。日本のメガバンクを始め、世界各国大手銀行が一つのエリアに集ってます。どの銀行での口座開設がベストか…迷ってしまいますよね。
HSBC
Barclays
Lloyds
Natwest(RBS)
HSBC
HP:https://www.hsbc.co.uk/
日本語サイト:https://www.hsbc.co.jp/ja-jp
世界最大級のメガバンクで、ポンドを始め世界中の通貨を取り扱っています。同じ銀行で複数の通貨を管理したい方などにお勧めです。世界最大級のメガバンクということもあり海外送金や外国人の対応にも慣れています。
ただ、口座維持費用の掛からないプランにしたはずなのに、高額な手数料が請求されていたなどのクレームが多いようで、あまり評判はよくありません。。
Barclays(バークレイズ)
HP:https://www.barclays.co.uk/
日本サイト:https://www.barclays.co.jp/
イギリス・ロンドンに本拠を置く国際金融グループです。
実は、筆者がイギリス留学中、開設したのがBarclays(バークレイズ)でした。Barclayはイギリス国内、ヨーロッパ各都市にも支店があり、日々の生活の中で、またヨーロッパ旅行中など便利でした。しかし、銀行口座を開設するには、身分証明プラスアルファの必要書類が多く、且つ準備するのが難しいものが多いとハードル高めです。
Lloyds(ロイズ銀行)
HP:https://www.lloydsbank.com/
日本語サイト:https://www.lloyds.com/ja-jp/lloyds-around-the-world/home
イギリス・ロンドンに本拠を置く国際金融グループです。銀行口座開設時に求められる書類が他行と比べ少なく留学生にとっては嬉しい銀行です。
イギリスで銀行口座を開設するには、身分証の提示が必要です。そしてほとんどの銀行では身分証+住所確認書類の提示を求められます。日本でも最近では銀行口座開設に伴い、運転免許証だけではなく、運転免許証プラス住所の記載がある公共料金請求書または領収書の原本が必要とされます。このプラスアルファの書類が留学生にとってとても面倒な存在です。
この点において、ロイズ銀行であれば、日本のパスポート保持者はパスポート提出のみでOKなのです。
NatWest(RBS:ナショナル・ウエストミンスター銀行)
HP:https://www.natwest.com/
Lloydsに対して、身分+住所+ビザを証明する書類を準備しなければならないのがNatWestです。
HSBCやBarclaysと同様、口座開設時には、面談時間が設けられ、口座の用途や財産、仕事、家賃、収入、今後の人生プランなど、インタビュー時間が設けられます。学生ビザ、ワーキングホリデービザの方はまだいいのですが、観光ビザなどでの留学生にはハードルが高いかもしれません。
3. 苦労した銀行口座の開設
イギリス留学中に開設した銀行口座はBarclays(バークレイズ)の口座でした。口座開設手続きは……とにかく大変でした。口座開設したのは15年前だったこと、また場所がコベントリーという「どこそれ?」という都市だったこともありますが(笑)とにかく大変でした。
私は、イギリスのコベントリーにあるコベントリー大学で身体障害を持つ学生の日常生活・学生生活支援を行う仕事をすることになり、大学からの給与の振り込み先として、指定されたバークレイズの銀行口座を開設することになりました。
パスポート(パスポートにはビザが印字されています)、コベントリー大学のスタッフである証明書、コベントリー大学からの照会状(私が大学で働くスタッフであり、給与の振り込み先として銀行口座が必要であることを記したもの)、そして学生寮の案内状(住所と自分の名前が記載されているもの)を持ち、銀行に向かいました。
書類は完璧だと思い、銀行に出向いたのですが、口座を無事開設するまでに1時間以上の時間を要しました。
口座開設までの手順は、書類提出→インタビュー→書類確認→口座開設という流れでした。
時間を要した理由は、インタビューと身分証明です。
インタビューでは、「なぜイギリスに来たのか」「なぜ日本人のあなたがイギリスで口座開設する必要があるのか」「仕事は具体的にどのような内容なのか」などです。一生懸命説明するものの、当時の私の英語力のつたなさに、行員はあきれ、「その英語力で本当に仕事ができるのか」という質問までされたほどです(苦笑)。
なんとかインタビューを乗り切ったと思えば、次に待ち構えていたのは身分証明です。
パスポート以外のIDを提示しろというのです。
パスポートには私が取得したビザの証明とその証明には私の顔写真が載せられています。これ以上の身分証明書はないにも関わらず、窓口の行員はなかなか理解を示さず、押し問答すること30分……。仕方なく日本の運転免許証とクレジットカードを出し、何とかならないかと交渉、その後30分待たされ、なんとか口座開設することができました。
イギリスでの口座開設の大変さを思い出すと、留学エージェントで仕事を始めた際、カナダやオーストラリアへ留学するお客様が、スムーズに口座開設をしているのが不思議でなりませんでした。私は、渡航後、現地でサポートを受けることはなかったので、現地スタッフの貢献するところは大きいのではないかと思います。
4. さいごに。
いかがでしたでしょうか。
イギリスはビザを取るにも、現地で生活するにも、就労するにも、銀行口座を開くにも、何かとハードルの高さを感じます。。できれば、渡航されるお客様には生活基盤を築く過程で躓くのは避けていただきたい…そう感じる筆者としては、自分が留学していた国とはいうものの、英語力や海外経験のない状態での渡航は、あまりお勧めできません(笑)。
ただ、2024年度のワーキングホリデー(YMS)は、ビザ定員数を今までの1,500から6,000へと大幅に増枠するという話も挙がっています。イギリスのワーキングホリデー(YMS)は、最長2年間滞在でき、就労についても就学についても制限がなく、その自由度の高さから非常に人気があります。何事においてもハードルはやや高めの国ではあるものの、それでも挑戦してみたい!という方は、ぜひ一度、無料留学カウンセリングをご利用いただき、仕事の見つけ方やその難易度の高さ、必要な英語力や学校選などご相談ください。初回留学カウンセリングはオンライン(Zoom)にて所要時間30分程度からお気軽にご利用いただけます。もし、国や留学制度選びに迷っているという方であれば、オンラインにて定期開催している留学説明会がおすすめです。ご希望や状況に合った方法でご相談くださいね。