しかも、オーストラリアの最低時給は非常に高く、2025年7月時点では約24.95豪ドル(約2,400円)と世界でもトップクラスです。そのため、「現地での生活費は現地で稼ぐ!」というスタイルをとっている方も多くいらっしゃいます。
さらに、働いた際に支払われる給与には、実は「年金(Superannuation)」の支給分も含まれているのをご存知でしたでしょうか?
オーストラリアの年金制度は、自分が払って積み立てるものではなく、雇用主(会社)が支払って積み立ててくれる制度です。残念ながら、ワーキングホリデービザで働いた際に積み立てられた年金(Superannuation)の出国後払い戻し(DASP)には、高い課税率が適用されており、実際に手元に戻る金額に期待はできません。
しかし、大学進学や大学院進学を目指す方、将来的にオーストラリアでの永住や移住を考えている方にとっては、この年金制度は非常に重要なポイントになります。長く働きながら生活していくうえで、大きな資産形成につながる制度となりますので、ぜひチェックしてみてください。
参照:Claim superannuation when leaving Australia
1.オーストラリアの年金は会社負担 ▼ |
2.給与明細をチェック!積立金が一目瞭然 ▼ |
3.日本よりも老後は安心!? ▼ |
4.さいごに ▼ |
1.オーストラリアの年金は会社負担
オーストラリアの年金制度は2種類あります。
1つ目は、会社が積み立てをしてくれる年金(Superannuation)。日本でいうところの厚生年金のような年金です。
2つ目が、Aged Pensionと呼ばれる年金で、日本の老齢年金のような制度です。
Superannuation(略してスーパーと呼ばれます)とは
Superannuationは、日本の厚生年金のような制度ですが、日本のように被保険者と事業主が費用を折半して積み立てを行うのとは異なり、オーストラリアでは会社側が費用を負担し積み立てをしてくれます。
オーストラリアで就職すると、Superannuationへの加入が義務付けられており、給与とは別に、給与の12%(2025年7月時点)を積み立てることが法律で定められています。
このSuperannuationには、自分で追加でお金を貯蓄することもできます。また、積み立てた年金は、国内外の株式、不動産、債券などに投資・運用することも可能です。 もちろん、「自分で資産管理や運用をするのは不安…」という方には、資産管理や運用コンサルタントを行ってくれる会社もあります(日本でいう野村證券のような感じです)。
Aged Pension(略してペンション)とは
Aged Pensionは政府が定めた年齢に達すると、申請手続きを経て受け取ることのできる年金制度です。
ただし、資産調査がありSuperannuationを含め十分な蓄えがある方の場合、Aged Pensionは受け取ることができません。ここまでですと日本の生活保護のようなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、日本の生活保護のように、受給に伴い家などの資産を処分する必要などはありません。
また日本の老齢年金と大きく異なる点は、日本の老齢年金の場合、「20歳から60歳までの40年間保険料を納める」という条件があり、それらを満たしているいないが一つの調査項目となりますが、Aged Pensionの場合、オーストラリア政府が定めた年齢(65歳6ヵ月以上)であれば、収入や資産が十分でない場合、誰でも受け取ることができるという点です。
したがって、Superannuationを運用して失敗してしまった場合でも、別途国から年金を受け取ることができるということになります。なんだかオーストラリア人の国民性を強く反省した制度のような気がします。
2.給与明細をチェック!積立金が一目瞭然
Superannuationは老後のための蓄えなので、原則的には政府が定める年齢に達するまで引き出すことは原則できません。しかし自分の口座にある貯蓄同様、どのくらいの額が今積み立てられているのか、常に確認できる状況にあります。
先述したようにSuperannuationを運営する会社は、加入者から集めた資金を管理・運営することを仕事としているため、積み立てたられたお金を現金でそのまま貯蓄しておくか、運用するのかは個人が自由に選ぶことができる仕組みとなっています。
3.日本よりも老後は安心!?
コツコツと積み立てはしているものの、一定の年齢に達するまで、自分で管理も運用もできない、さらには、運用して失敗したわけでもないのに、もしかしたらもらえないかもしれないという不安を抱える日本と、オーストラリアの年金制度を比較すると大きな違いがあるように感じます。
確かに一定の年齢に達するまでは、実際に使うことはできないものの、運用もできれば、失敗したとしても救済措置として最悪Aged Pensionの制度が設けられているので安心です。
さいごに
「人生100年と、将来の人生設計を見直そう。」
最近、そんなCMを目にすることが増えてきました。「私たちの世代は年金なんてもらえない」そんな声がささやかれ始めたのは、もうずいぶん前のことのように思えます。とはいえ、日本の年金制度が本当に破綻しているのかどうか、実際のところはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
少子高齢化、外国人労働者の増加、日本経済の衰退など、不安をかき立てるような言葉が飛び交う中、年金を支払っている若い世代が、将来本当に年金を受け取れるのか、不安を感じてしまうのも無理はありません。年金だけでなく、医療制度や教育環境など、さまざまな観点から「脱日本」を視野に入れている方も意外といらっしゃると思います。そんななかで注目されているのが、税金や物価は高めではあるものの、給与水準が高く社会福祉制度が充実しているオーストラリアなどの国への移住です。将来的な移住も見据えて、まずは「留学」から一歩を踏み出してみるのも、一つの選択肢かもしれません。