幼少期から海外や英語に憧れを抱いていたMisakiさん。高校2年の夏休み、思い切って7週間ニュージーランドの現地高校に留学しました。
多国籍な環境での授業やフレンドリーなクラスメイトとの交流、温かくも厳しさのあるホストファミリーとの生活など、異文化の中で挑戦を重ねる中で、英語力だけでなく「勇気を出して一歩踏み出す大切さ」や「自分に自信を持つことの意味」を学ばれました。
今回は、そんなMisakiさんの留学体験と、それを支えたお母さまの想いをご紹介します。これから高校留学を考える方に、きっとヒントや勇気を届けてくれるはずです。
Misakiさんの留学概要
渡航国:ニュージーランド
渡航都市:オークランド
留学プログラム:高校留学
高校:Massey High School
渡航期間:7週間
渡航時期:2025年7月-2025年8月
Misakiさんの留学スケジュール
高校留学のきっかけ
ニュージーランドを選んだ理由
Massey High Schoolでの留学生活
学校生活で印象に残っていること
ホームステイでの思い出
今後の目標
留学を考える人へのメッセージ
Misakiさんのお母様へのアンケート
さいごに
Misakiさんの留学スケジュール
高校留学のきっかけ
4〜6歳の頃、アメリカに住んでいた影響で、ずっと海外と英語に興味がありました。 「英語を話す人たちの中に自分から入って、コミュニケーションをとってみたい」という思いが強かったのですが、中学の時点では英語力が未熟だと感じていたため高校に入ってから本格的に考え始めました。 日本の学校にも留学プログラムがありますが、2週間ほどの短期留学だったので、高2の夏を丸ごと使ってもう少し長く留学したいと家族に相談したところ、応援してもらえたので留学に挑戦することを決めました。
もう一つの理由は、成長したい!自分に自信を持てるようになりたい!という気持ちです。TikTokで留学中の人の動画が流れてきたり、外交官など海外で活躍する人の本を読んだりする中で、留学の経験が将来の自信につながるのではないかと思いました。
-エージェントの決め方-
インターネットで「高校生・留学・ 短期」で調べたら、いろんな会社が出てきたので資料請求や問い合わせをしました。その中には、資料請求をしただけで何度も通知がきたり、いきなり合否が届くところもあれば、なかなか希望の条件と合わないこともありました。ワールドアベニューはカウンセリングを受け、サポートも手厚そうだったので安心してお願いすることができました。
ニュージーランドを選んだ理由
留学先はこだわりがあったわけではないですが、留学経験がある学校の先輩や友人が「ニュージーランドは本当に良かった」「人がフレンドリー」と口を揃えていたことが決め手になりました。また語学学校ではなく、現地校に通いたいと思っていたのですが、オーストラリアは1ターム必ず通わないといけないため、日本の学校のスケジュールと合わず、ニュージーランドであれば夏休みが終わる頃に帰国ができると知り、自分にとって無理のないスケジュールで参加できる点も魅力でした。現地の高校生がどのように過ごしているのかを知りたかったし、自分も体験したかったので、「やりたいことが実現できるか」を重視してニュージーランドを選びました。
Massey High Schoolでの留学生活
日本の学校のスケジュールに合わせてタームの途中で帰国したかったため、選べる学校の選択肢は限られていましたが、実際に通ったオークランドにある、Massey High Schoolは、短期から長期まで多様な留学生を受け入れる柔軟さと、多文化でフレンドリーな雰囲気が魅力でした。生徒たちも留学生に慣れており、対等に接してくれる空気が心地よかったです。実際に世界中から留学生が来ており、中国、インドネシア、韓国などのアジア圏出身もいれば、アフリカ系、ヨーロッパ系、サモアなどの”アイランダー”と呼ばれる人もいて国際色豊かな環境でした。
-Misakiさんが受講した科目-
授業では、週2時間ほど留学生向けの英語コース(ESOL)を受講し、それ以外には日本語・スポーツ・ホスピタリティ・ヘルス(保健)を履修しました。どの授業も、座学よりはグループワークが多く、みんなで考えたり意見を交わすことが多かったです。最初は英語がわからないが故に、先生やみんなが何を言っているのか理解できないことが多かったのは大変でしたが、文法などをあまり気にせずにまず話すということを心がけ、対応力をあげることができました。
日本語
接続詞の学習などを中心に取り組みました。ちょうどテスト期間でもあり、日本人の先生の配慮で日本の学校の課題を進める時間も確保できました。自分の学習ペースを守りつつ現地授業に参加できたのは安心材料でした。また日本人の関西弁を話す先生の授業は、私にとっても新鮮でした。
ホスピタリティ
日本でいう家庭科に近く、テキストの要約をして食材の特徴や調理法を学び、 調理実習で実際に作ってみるという流れでした。特に印象的だったのは、ムール貝の下処理をしてチヂミにしたことです。ムール貝を家で調理したことがなかったので、なかなか日本ではできない経験だと思いました。ホスピタリティの先生はなかなかいいキャラをしていて、チキンの骨抜きをいきなり披露し始めた時にはびっくりしましたが、豪快さがまた海外らしくて良かったです。料理だけでなくクッキーなどのスイーツを作ることもありました。授業であまった料理は校内カフェテリアで販売されることもあり、「作って終わり」ではなく社会的循環を意識した学びになりました。
ヘルス(健康)
チームでテーマ研究を行い、私の班は“Self-love(自己肯定感)”をテーマに話し合いました。みんなで話し合った内容は下級生を招いて発表する機会があり、クイズにして正解した人には飴をあげるなど、発表自体も堅苦しくない方法だったのがニュージーランドらしいと思いました。
ESOL(留学生向けの英語コース)
学ぶ内容はかなり易しい内容で、単語学習や読解、クロスワード、Quizなどを行いました。内容が易しい分「リラックスできる癒しの時間」になりました。
学校生活で印象に残っていること
スポーツの授業が何よりも楽しかった思い出です。授業ではタッチラグビー・バレーボール・ネットボールを2〜3週間ごとにローテーションで行いました。競技ごとに先生が変わるなど、柔軟かつ実践的な授業スタイルが特徴的でした。また、一緒に受けている生徒もとてもフレンドリーな人が多く、私はバレーボールが得意だったため、ニュージーランドでもそれを活かせたこと、スポーツを通じて友達できたことがとても良い思い出です。
また、先に話したとおりMassey High Schoolの科目には「日本語」があるため、日本に興味を持っている生徒が多かったです。日本語の授業以外にも、顔を合わせるたびに覚えた日本語を披露してくれたり、話しかけてくれる生徒がいたことが嬉しかったです。日本人が浮かない学校だったのは、Massey High Schoolだからかもしれないです。
ホームステイ先での思い出
ホームステイ先はファザー・マザーと9歳の長女・5歳の次女・1歳2ヶ月の長男がいる家庭でした。留学生の受け入れに慣れていたため、到着時にはSIMカードやドライヤー、ヘアアイロンなどの生活用品を揃えておいてくれました。受け入れに慣れている分、特別に接するというよりは”いつも通り”私に接してくれていたので、最初は「うわ‥そっけない。どうしよう」と思いましたが、9歳の長女がとてもフレンドリーに話してくれ、「Misakiの笑った顔、好きだよ!」と言ってくれるなどとても心の支えになりました。5歳の次女も少しずつ心を開いて、私の部屋に来て一緒に折り紙を折ったり、一緒にTikTok動画を撮ったり・・・1歳2ヶ月の赤ちゃんも、ホストマザーがびっくりするほど私に懐いており、度々私の部屋に入ってくるなどとても楽しい時間を過ごすことができました。門限やルールは比較的厳しく、洗面所や部屋は綺麗に使うよう注意をされることがありましたが、これも家族の一員として迎えてくれた感じがしました。
-放課後・週末の思い出-
毎週月曜日は家族みんなで水泳に行ったり、毎週金曜日はホストファミリーの友人や親戚がきて一緒に食事をしたり、比較的アクティブに過ごしていました。冬のオークランドはあまり天気が良くないため、遠出したりはしませんでしたが、
ホストファミリーの親戚の子の学校でSchool Ball(プロム/舞踏会)があり、その子のヘアセットやドレスを着るお手伝いをしたり、ホームパーティーに参加させてもらえたこともいい思い出です。
他にも、学校の友人を誘ってCornwall ParkやMission Bayに遊びに行き、おしゃれなレストランで食事をとりました。最初はなかなか勇気が出なかったのですが、せっかく留学に来たんだからと自分を奮い立たせて誘ってみた結果、とても楽しい時間を過ごすことができました。
-日本との違い-
食事の面では日本との違いをかなり感じました。ホストファミリーがアフリカ系の家族だったこともあり、野菜を摂ることができなかったのは大変でした。ただ、ホストファミリーも気遣ってくれ、朝食のシリアルに飽きた時は、温かいスープを作ってくれたり、野菜ジュースを買ってくれました。他にも、ニュージーランドは日本よりも乾燥しているので、ヘアセットがしやすく、むしろ日本よりもスタイリングしやすかったのは驚きでした。
ちなみに、ニュージーランドの家庭での洗濯は週に1回が一般的なので、1週間分の服を一つの洗濯ネットに入れて洗うのは大変でした。留学を考えている方には、洗濯ネットを多めに持っていくことをお勧めします。他にもサンダルは必須です。ニュージーランドは飲料水を汲める場所が多いため、水筒を持っていくことも忘れないようにしましょう。洋服は現地で買えるので、必要最低限でOKです。
今後の目標
今回の留学は英語力の問題で喋りたいことをなかなか英語で伝えられず、翻訳アプリに頼ってしまう場面もありました。次は自分の力で海外に行けるようにスピーキング力を伸ばすことが目標です。また、いつか憧れのマルタ島にも訪れてみたいと思っています。留学中にできた友人とは今でも連絡をとっているので、もう一度ニュージーランドに行って再会したいです。
Misakiさんから留学を考える方へのメッセージ
留学は金銭的な問題など色々なことがあると思いますが、行けるならば絶対に挑戦した方がいいと思います。よく考えると、留学先で出会う人たちは一生会うことがないかもしれないのです。それならば怖がらずに素の自分で挑戦し、間違いを恐れずに発言したり、時には笑顔で乗り切ることも大切です。実際、ニュージーランドにいる人たちはみんな優しいので、本当に怖がらずに勇気を出して一歩前へ踏み出して欲しいです。
Misakiさんのお母様へのアンケート
今回Misakiさんの留学について、お母様にアンケートへのご協力をいただきました。中高生を送り出す親御様の気持ちはどのようなものだったのか、留学中のMisakiさんとの関わりや帰国後のMisakiさんから感じるものなどにお答えいただきました。中高生のお子さまの留学に興味がある方は是非ご参考にしてください。
1.留学を決めた(認めた)理由やきっかけ
幼少期の海外生活で身につけた英語を伸ばしてほしかったため、本人の強い意思があれば海外留学をさせたいと考えていました。
高1の冬に同級生がニュージーランド留学へ行くことになり、自分も行ってみたいと強く思うようになったことが、今回の留学のきっかけです。
2.Misakiさんが渡航してからの連絡頻度
留学初期はLINEで毎日連絡を取っていました。その後は、週2〜3回、さらに徐々に週1回のペースに落ち着きました。
ホストファミリーが留学生の受け入れに慣れており、学校にも日本人の留学生もいたため娘も安心して生活していたようです。
最初の1週間は特に心配でしたが、その後は落ち着いて生活できていると感じました。
電話でのやり取りは、留学期間中3回ほどでした。
3.Misakiさんが留学期間中に親として心がけていたことなど
不安が多い留学生活だったので、連絡があればすぐに返信するようにしました。日本にいる時より、LINEのやり取りが長く続くことも多く(いつも用件のみなのですが・・)
辛い気持ちや愚痴を聞いて、少しでも前向きになれるように言葉を選んだりしました。
4.Misakiさんの成長を感じたところ
大きな変化はあまり感じないのですが、ホストファミリーのルールを守って生活する中で窮屈さを感じる一方で、日本でのご飯や洗濯などを当たり前にしてもらえることが、どれほど幸せなことかを実感しているようです。
帰国して驚いたのは入浴時間が短くなっていたことです。帰国初日はわずか10分でお風呂から出てきました。留学前は自由きままに生活していた娘でしたが、留学中はホームステイ先のルールを守り、一生懸命頑張っていた姿が目に浮かびました。
帰国後、娘の話から現地での人々との交流を通して多様な価値観を学び、それを受け入れていくことの大切さを身につけたのではないかと感じています。
5.ワールドアベニューに決めた理由
娘は一人で出発する留学を希望しており、高校の夏休み期間を利用して留学したかったため、期間を柔軟に対応していただける点が決め手となり、こちらに決めました。
初めての留学で分からないことが多かったのですが、丁寧に教えてくださり、大変助かりました。
手続きは全てZOOMで、時間の調整も柔軟に対応していただいたので、不安なく進めることができました。
さいごに
Misakiさんの体験談を読んでいただき、いかがでしたでしょうか。
夏休みの留学は、日本の学生が多く参加する語学学校のプログラムが多いですが、Misakiさんは夏休みの7週間を全てニュージーランドの現地高校で過ごすことを選択し、挑戦されました。
日本との文化の違いや、言葉の壁に苦しむこともあったようですが、インタビューでは終始笑顔で、どの質問に対してもまず「楽しかったです!」の一言から始まり、思い出を話してくれたことがとても印象的です。
読者の皆さんにとっても、Misakiさんの体験が「一歩踏み出す勇気」につながれば幸いです。