看護留学のパイオニアとも呼ばれるワールドアベニューには、臨床経験をもつ看護師さんはもちろんのこと、看護学生さんからもよくご相談をいただきます。今回は、現役看護学生の方からの留学相談事例をご紹介します。
相談者の詳細と相談内容
相談時期 | 2023年4月 |
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臨床経験 | なし |
渡航希望時期 | 検討中 |
年齢 | 21歳(大学4年生) |
最終学歴 | 高校(24年3月大学卒業見込) |
予算 | わからない(予算に合わせて貯金するか、タイミング次第では両親を頼るか) |
留学を考えたきっかけ | 大学の研修プログラムで、アメリカ留学を経験し、将来的に海外で看護師として働きたいと考えるようになった |
相談内容:
大学2年次に参加したアメリカでの研修プログラムで、地位の高さや働き方、給与など、看護師を取り巻く日本との環境の違い衝撃を受けました。その衝撃は大学2〜3年次の看護実習を踏まえ、より強いものになっていき、将来は海外で看護師をしたいと思うようになりました。
ただ、調べていると、アメリカでの看護師資格取得や就労は難しい印象を受けています。銃社会であることなどを踏まえ、治安面でも長く暮らす国としては不安です。そこで、今はカナダやオーストラリア、イギリスなど他の国も検討しています。わがままですが、できることなら一度、海外で生活したり、働いたりしてみて、その上で、本当に移住・永住するかも決められるといいなとも思っています。
ただ、どの国が自分に合っているのか..どんな方法で資格取得、海外就職、または永住できるのか.. また、費用はどのくらいかかるのかなど、調べれば調べるほどよくわからなくなってきました。また、一度は日本で臨床を積んだ方がいろいろと潰しはきくだろうなと思いつつも、若いうちに挑戦したいという気持ちもあります。
看護関連の留学を調べていると、いつもワールドアベニューさん(のホームページ)が目にとまります。ここなら私の相談にも答えてくれるんじゃないかと思い、留学カウンセリングを予約しました。将来の目標を踏まえ、どの国でどのような留学をすべきか、予算はどのくらい必要か、今から何ができるか教えていただけると嬉しいです。
留学コンサルタントをご紹介
留学コンサルタント:安藤 俊子
10年以上にわたり、多くの看護留学をサポートしてきたベテランの留学コンサルタントです。オーストラリアで留学中のお客様をサポートしていた経験もあるため、留学前の手続きや準備のことはもちろん、渡航後の生活のことも幅広いご相談いただけます。ダイビングインストラクターの資格も持っているので、留学中のプラスアルファの旅行やアクティビティについてもいろいろ教えてくれる頼れる存在です。
総合旅行業務取扱管理者
学校図書館司書教論資格
全国大学実務教育協会認定 秘書士
PADIダイビングインストラクター資格
相談者の相談内容を整理してみよう!
近年、海外研修を実施する大学も増え、「将来は、海外で看護師になりたい!」と願う方も少なくありません。また、外国人患者の増加に伴い、医療英語を学びたいと考える学生さんも増えています。しかし、実際に調べてみると医療や看護に関わることのできる留学は限られており、どのように具体的な留学プランを立てるべきか悩んでいる..という方もいらっしゃるでしょう。
今回の相談者さんも、将来、海外で看護師になりたいという思いはあるものの、国や方法選び、タイミングなど、悩んでいらっしゃいましたね。では、改めて、今回の相談内容を整理してみましょう。
1. 将来の目標にマッチする留学プラン
将来、海外で看護師になりたい!と思うものの、どの国や方法がいいのかわからない。また、海外での経験は短期的にしかないことから、一度長期で生活してみた上で、改めて資格取得や就職・永住するかどうかを決めたい。
2. 留学するタイミング
まだ大学生ということもあり、どのタイミングで留学すべきかわからない。
できれば若いうちに挑戦したい!という気持ちはあるものの、留学してみて、「やっぱり日本で..」となったときのことを考えると、日本でも臨床経験を積んでおいた方がいいように思っている。
3. 留学費用(予算)
留学プラン、留学するタイミング次第で、留学費用を自分で捻出できるのか、はたまた両親に協力してもらわないといけないのかが変わってくる。プランや渡航時期を具体的にすることで、費用の目安もできるだけ明確にしたい。
解決策とは?
ここまでの状況を踏まえ、詳しくカウンセリングしていきましょう。
1. 将来の目標にマッチする留学プラン
「海外で看護師として働きたい!」という夢を叶えることを第一とするのであれば、留学プランは「海外正看護師資格取得留学」がベストです。しかし、相談者は、「可能であれば一度海外で生活してみて、本当に移住・永住するのかを決めたい」と言っています。
海外正看護師資格取得留学は、本格的にその国で正看護師資格取得を目指すため、高い英語力の習得、その国で指定された国家試験の受験・合格、必要に応じて、改めて大学や大学院の卒業が必要になります。渡航時の英語力や学歴、臨床経験などにもよりますが、時間も費用も要するため、かなりの覚悟が必要です。「一度海外で長期的に生活してから判断したい」という相談者の思いは当然のことです。
そこで、おすすめの留学プランは、「有給海外看護インターンシップ・プログラム」です。通称、看護インターンシップと呼ばれるこの留学プランは、アシスタントナース(看護助手)として、オーストラリアの医療や介護・看護の現場で実際に働くことができます。期間は1年から最長3年、語学研修とアシスタントナースとして働くための資格取得コースがプログラムに組み込まれており、海外での勉強(資格取得)・就労・生活と、少しばかりハードルを下げて正看護師資格取得留学を擬似体験できます。
実際、看護インターンシップを経験し、その後、オーストラリアやアメリカ、カナダでの正看護師資格取得に挑戦されている方もいらっしゃいます。海外でのさまざまな経験、そこで得た人脈や英語力を踏まえ、海外移住・永住することに自信と覚悟を持つことができたのでしょう。逆に、もともとは海外での正看護師資格取得に興味があったという方で、看護インターンでの経験を踏まえ、日本でキャリアを積むと決断された方もいます。海外に出たからこそ知ることのできた日本の良さや魅力、大切な人々の存在に気が付くことができたのでしょう。
まずは、長期的に海外生活を経験し、その上で、看護師資格取得に挑戦するかどうか判断したいと考える看護インターンシップは相談者にぴったりの留学プランといえます。
2. 留学するタイミング
看護インターンシップは、オーストラリアのワーキングホリデー制度を利用したプログラムです。参加条件として、日本の正看護師資格と臨床経験1年以上が必要です。よって、相談者の場合、日本の国家試験に合格し、大学を卒業した上で、臨床経験1年を経たタイミング以降、31歳になる前までであれば挑戦可能です。
できるだけ若いタイミングで挑戦したい!と考えている相談者の場合、臨床1年を積んだタイミング以降、プログラム参加に必要な費用を貯められるタイミングが留学するベストタイミングと言えるでしょう。費用については次の項目で見てみてみましょう。
一点、注意が必要なのは、看護インターンシップのプログラムには出発月が設定されており、出発月ごとに定員数が定められているという点です。毎年1月、4月、5月、7月、8月、10月頃が目安の出発月ではあるものの、年によっては、5月、8月がない場合などもあります。また年度始まりである4月や夏のボーナスを受け取った直後の7月・8月は人気の渡航月のため、募集開始からわずか1〜2ヶ月間で、満員に達してしまうこともあります。そのため、渡航時期の目安、つまり貯金の目処がついたタイミングで、できるだけ早く、申し込みをする必要があります。
3. 留学費用(予算)
看護インターンシップ・プログラム参加に伴う費用は185~195万円程度、ここに、ビザ申請費用や航空券、保険などの渡航費用、渡航直後(アシスタントナースとして働き出すまで)の生活費を用意する必要があります。臨床何年目で必要費用を貯めることができるのか、ご両親からサポートを受けることができるのかを踏まえ、タイミングを検討する必要があります。
学生の頃から看護インターンシップへの参加を検討していた方の場合、1年目から貯金に勤しみ、早い方であれば2年目の夏のボーナスを受け取るタイミング、少し時間を要する方であれば、3年目を終えるタイミングで踏み出す方が多い印象です。
看護インターンシップを終えた後、海外正看護師資格取得に挑戦するとしたら、そのための費用も考えておいた方がいいのでは..?と思われる方もいらっしゃるかと思います。ただ、実際のところ、看護インターンシップを経験し、その後、どうしたいと思うかは、やってみなければわかりません。ちなみに、看護インターンシップは、アシスタントナースではあるものの、有給で働くことができる留学プログラムです。なかには、アシスタントナースとして働いて稼いだお金で、その後の資格取得まで達成された方もいらっしゃいます。
また、そのままオーストラリアで資格取得を目指すかどうかもわかりません。アメリカに行きたい!と思うかもしれませんし、カナダで挑戦しよう!と思うかもしれません。はたまた、一旦、オーストラリアで資格取得、働いてみて、その後、イギリスやニュージーランドに行こう!(オーストラリアでの資格取得条件は、イギリス、ニュージーランドとほぼ同じため、資格の移行が比較的容易なため)と思うかもしれません。
各国、移民に対する施策の変動が激しい昨今、その際には、今調べてわかっている制度や条件と、変わっている可能性が高いです。どの国のどの方法で挑戦したいのか、方向性が定まった際に、看護師資格取得留学については改めて整理・準備することをお勧めします。
後日談 – お申し込みから渡航までの悩み
将来、看護インターンシップから海外への一歩を踏み出すべく、まずは、国家試験に向けて勉強し、大学を卒業、参加条件を満たす臨床経験を積むことに専念する!と宣言し、初回のカウンセリングを終了しました。
相談者はその後も、定期的にワールドアベニューの看護留学サイトにて情報をチェック、そしてオンライン説明会にも参加し、モチベーションを保ちつつ、勉強に就活にと取り組んでいらっしゃいました。そして、臨床経験1年目を終えたタイミングで改めてカウンセリング予約をいただいたのです。
2回目のカウンセリングでは、看護インターンシップ・プログラムについて、参加条件や渡航前後のスケジュール、費用やオーストラリアでの生活などについて、再度情報を確認の上、臨床2年目の夏のボーナスをもらえるタイミング、2026年7月出発で申し込みをされました。
お申し込み後は、看護インターンシップ・プログラムに組み込まれた出発前オンライン英語+コーチングをスタート、仕事と英語学習、そしてプログラム参加に必要な書類作成に勤しむ日々が始まりました。勤め先の師長さんには、就職時から、将来は海外に挑戦したいという思いを伝えていたこともあり、職場に依頼する書類作成もスムーズに準備することができたとのことでした。ただ、週1回の授業とはいうものの、英語の勉強と仕事に並行して取り組むのは容易なことではありません。始めたばかりの頃は心折れそうになったこともあったそうですが、コーチングで学習成果を具体的に褒めてもらえたり、学習計画に無理がないよう見直しをしたりすることで、少しずつ不安を自信に変えることができているようです。
まとめ
カウンセリング事例を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。長年、看護留学をサポートしているワールドアベニューでは、今回の事例のように学生の頃から、留学についてご相談をいただくケースも珍しくありません。今回の相談者の方は、大学での海外研修がきっかけでしたが、当社での短期留学をきっかけに、数年後、看護インターンで海外に挑戦された方もいらっしゃいます。
夢はあれども、数年後の話となると、何を目標に、何からどう取り組むべきか、わからない..という方はたくさんいらっしゃいます。先の話だけど、相談に乗ってもらえるかな?と不安がらず、気軽に留学カウンセリングをご利用いただくところから、夢への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
ワールドアベニューでは、海外経験豊富な留学コンサルタントが皆さんの悩みや疑問に丁寧にお答えいたします。皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしています。