タスマニア大学(University of Tasmania, Australia 通称UTAS)はオーストラリア タスマニア州州都 ホバートにメインキャンパスを構える公立大学です。タスマニア大学は、タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)やQS世界大学ランキングなどの世界大学ランキングで世界上位2%に位置し、オーストラリア最高峰の大学の1つです。
州内唯一の大学ということもあり、一般的な経営・経済や教育、看護や医療、文学や法学などの科目から地の利を生かした、環境科学系の学部まで幅広いコースを提供しており、特に、「世界で最もピュアな島」とも称されるタスマニアにあることから自然環境に基づいたコースやリサーチをする科目が多く、農業科学や水産養殖学、地理学・環境科学や地球科学などに定評があります。
ここでは、タスマニア大学の魅力やロケーション、入学までの流れ、気になる費用面や奨学金までご紹介いたします。
タスマニア大学 基礎情報
タスマニア大学 情報 | |
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国 | オーストラリア |
州 | タスマニア |
都市 | ホバート、ローンセストン、バーニー、シドニー(NSW州) |
設立 | 1890年 |
キャンパス |
ホバートキャンパス:Churchill Avenue, Sandy Bay Hobart TAS 7005 ロンセストンキャンパス:Newnham Drive, Newnham, Launceston TAS 7250 クレイドルコーストキャンパス:16-20 Mooreville Road Burnie TAS 7320 シドニーキャンパス:1 Leichhardt St, Darlinghurst NSW 2010 |
学生人数 | 約38,000人(うち留学生は6,500人) |
世界大学ランク |
307 in the world – QS World University Rankings 2024 301–350 in the world – The Times Higher Education World University Rankings 2023 |
主要学部 | ビジネス、教育学、看護学・医療、文学、法学、農業学、環境学、海運・国際ロジスティック学、南極学 |
大学ホームページ | https://www.utas.edu.au/ |
大学の特徴
タスマニア大学(UTAS)はオーストラリアの南海岸沖にあるタスマニア州の州都ホバートにメインキャンパスを構える公立大学です。主要な世界大学ランキングによって、世界の大学の上位2パーセントおよび世界の上位190-350の大学にランク付けされる優秀な大学です。州内唯一の大学ということもあり、一般的な経営・経済や教育、看護や医療、文学や法学などの科目から地の利を生かした農業、環境、海運、国際ロジスティック、南極学など他大学にはなかなかないコースを開講しています。特に南極海リサーチに関しては、国際的に認知されており、実際にケーススタディーとして現場に行くことも多く、IMASでは地球温暖化がどれくらい進んでるかを調べるために、奥深い氷の二酸化炭素の割合を調べたりしたりと非常に実践的に学ぶこと、またリサーチに関わることができます。近年注目度高まる異常気象やその他環境問題に関心のある方は必見です。
世界的評価の高さ
タスマニア大学はThe QS World University RankingsやAcademic Ranking of World Universities (ARWU)、Times Higher Education (THE)など名立たる世界大学ランキングにおいて、上位350位以内にランクイン、世界上位2%に位置し、他のオーストラリアの大学よりも多くの教育賞を受賞しているオーストラリア最高峰の大学の1つです。
タスマニア大学には、約38,000人もの学生が通い、そのうち6,500人が留学生です。
タスマニア州唯一の大学ということもあり、一般的な経営・経済や教育、看護や医療、文学や法学などの科目から地の利を生かした、環境科学系の学部まで幅広いコースを提供しており、その数は学士コースが100以上、修士以上のコースが150以上にも上ります。
世界レベルの研究(リサーチ)
「世界で最もピュアな島」とも称されるタスマニアでは、他では得られない貴重な研究機会に恵まれています。
例えば、特に南極リサーチの分野は、国際的に認知されており、実際にケーススタディーとして現場に行くことも多く、タスマニア大学の教育研究機関IMAS(Institute for Marine and Antarctic Studies)では地球温暖化がどれくらい進んでるかを調べるために、奥深い氷の二酸化炭素の割合を調べたりしたりと非常に実践的に学ぶこと、またリサーチに関わることができます。近年注目度高まる異常気象やその他環境問題に関心のある方は必見です。
タスマニア大学では、地球温暖化のようなオーストラリアを含む世界が直面するさまざまな危機や問題を解決するためのさまざまな研究を世界中の専門機関や教育機関、そして政府など公的な機関と共に行っています。
インターンシップ プログラム&サポート体制
タスマニア大学の学生は卒業後、雇用者側からの評価が高く、且つ給与も高い大学として有名です。その理由はさまざまですが、なかでも大きく貢献していると思われる特徴が「インターンシップ」のプログラム、そしてサポート体制です。
I-PREP
I-PREPは、タスマニア大学の2年次以上に通う留学生のためのインターンシッププログラムです。留学生の就労のためにオーストラリアの職場文化、コミュニケーションスキル、就職プロセス経験をできます。接客サービスやカスタマーサービスなどのアルバイトでもできるレベルの仕事ではなく、本格的なオフィスワークを経験できます。
Corporate internship program
Corporate internship programは、留学生だけでなく、現地学生も対象としたインターンシップ プログラムです。企業内でプレースメントを行い、授業で習った内容をアウトプットすることが可能です。インターンシップを介して、職場での理解と習熟度を向上させ、就労能力のスキルを向上させ、履歴書を改善するための関連経験を得ることができます。
インターンシップは無給となり、一定期間就業できることが求められます。
タスマニア大学 フォトギャラリー
画像引用元:University of Tasmania
人気の高い学部
タスマニア大学は、6つの学部群(地球・海洋・南極環境学部、ビジネス・法学部、教育・人文社会学部、健康・薬学部、クリエイティブアート・デザイン学部、科学・工学・科学技術学部)から成り立ちます。留学生に人気の高いコースとしては、留学生にとって就職や永住権などの可能性の残る健康・薬学部にある看護学部、タスマニア大学ならでは、且つ世界的にも高い評価を受ける自然環境科学、日本でも大きな改革が進む農業科学などが人気です。
看護学部
オーストラリアでは高い知識やスキルを持つ人材を「技術独立移民」とし、海外から人材の受入れを行っています。看護師はこの技術独立移民の対象職種リスト(The Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)に掲載された職業の1つです。
ただ、シドニーやメルボルンなどオーストラリアのなかでも主要な都市は人口増加が激しいため、オーストラリアでは移民をより受け入れる必要のある州を設定しています。タスマニアは看護師不足が深刻な地域として指定されており、タスマニア州で看護師資格取得のため就学したり、その後定められた一定の期間働いたりすることで、就労ビザや永住権取得に大きな足掛かりとなるというメリットがあります。(2018年11月現在の情報となります。)
以前は都心部にある大学の看護学部に人気が集まっていましたが、近年は、タスマニアなどの地方(移民をより受け入れる必要のある州)に注目と人気が集まっています。
看護学部の情報 | |
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コース期間 | 3年間 |
キャンパス | ロンセストン |
コース費用(2023年度) | A$35,450/年 |
英語力基準 | IELTS 7.0以上(全科目7.0以上)※ PTE academic 65(全科目65以上) |
最新の情報は大学の公式ホームページをご確認ください。(2025年度についての詳細は、2024年6月30日に公開される予定です)
例: Bachelor of Nursing
※残念ながら、The Nursing and Midwifery Board of Australiaからの発表により、現在はIELTSなど公式スコアの証明なしに、看護学部に入学することができません。ただ、大学での勉強に必要な英語のスキルは多岐にわたります。プレゼンの仕方やノートの取り方、レポートの書き方など、IELTSなどの公式試験で一定の入学規定を満たすことに加え、大学での生活をより充実したものにするうえで付属語学学校の進学準備英語コースは有益です。
自然環境科学
低価格かつファッション性のある衣料品を扱う、いわゆるファストファッションの一翼を担う企業のひとつで、日本やオーストラリアに馴染みも深いスウェーデンのアパレルメーカーH&Mが、プラスチック製のレジ袋の使用を中止すると発表。2018年12月からレジ袋を順次、紙製にするという環境に配慮した活動を行っている、などというニュースもあったかと思います。
地球温暖化、酸性雨、ごみ処理…… 世界人口の増加に伴い、さまざまな環境問題が発生しています。
自然環境に対する保全・保護の活動や環境問題への取り組み、自然保護・環境保護を目的とした観光や産業の立ち上げなど、地球規模で今後必要となる人材育成に向けて取り組む学部です。
自然環境科学を修了した後のキャリアとしては、環境保全、環境団体とコンサルタント、土地と遺産管理、自然環境とエコツーリズム、自然公園の計画と管理、林業などの資源ベースの産業、自然資源管理など幅広い活動が期待されています。
自然環境科学の情報 | |
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コース期間 | 3年間 |
キャンパス | ホバート、ロンセストン |
コース費用(2023年度) | $36,450/年 |
英語力基準 | IELTSオーバーオール6.0以上(全科目5.5以上) PTE academic 50以上(全科目42以上) |
最新の情報は大学の公式ホームページをご確認ください。
例:Bachelor of Natural Environments and Conservation
農業科学
少子高齢化が深刻な日本でも、人員不足が深刻な問題となっている農産業ですが、深刻な人手不足という点ではタスマニアも日本と同様の問題を抱えています。タスマニアではドローンや無人操縦機器など、最新テクノロジーを駆使し、農業を活性化させる早いタイミングから積極的に行っており、今後の日本においても役立つ知識やスキル、経験、そして人脈を築くことのできる学部として高い注目を集めています。
農業科学部の情報 | |
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コース期間 | 4年間 |
キャンパス | ホバート |
コース費用(2023年度) | $38,950/年 |
英語力基準 | ELTSオーバーオール6.0以上(全科目5.5以上) PTE academic 50以上(全科目42以上) |
最新の情報は大学の公式ホームページをご確認ください。
例:Bachelor of Agricultural Science
タスマニア大学へのパスウェイを持つ教育機関
タスマニア大学は、タスマニア大学付属語学学校はもちろん、Tas TAFEと強いつながりを持ちます。
例えば、Tas TAFEにてAdvanced Diploma of Hospitalityを2年かけて修了すると、タスマニア大学のBachelor of Business Administration 3年次に編入できます。他にもDiploma of Managementの2年コースを修了するとタスマニア大学のBachelor of Business AdministrationまたはManagement、human resource managementの学部2年次に編入することができます。
TAFEの学費は、タスマニア大学やその他大学と比較に半額近くリーズナブルなため、コースによってはTas TAFEを経由し、最終的にコスパ高く学士を手に入れることができるでしょう。
タスマニア大学付属語学学校
通常タスマニア大学に入学するにはIELTS6.0相当の英語力が必要です。しかし、現時点で英語力が不足していたとしても入学を諦める必要はありません。タスマニア大学には付属語学学校があり、この付属語学学校の英語コースを一定レベルで修了すると、ダイレクトエントリーといって、IELTSなどの公式スコアを取得しなくても、規程の英語力を有していると認められ、学部の各コースに入学することができます。(一部、IELTSなどの公式スコアの証明が必須の学部もあります)ダイレクトエントリープログラムは、EAP1とEAP2の2種類あり、学部の各コースに入学するにはEAP2を修了する必要があります。ダイレクトエントリープログラムを受講するにはIELTS5.0以上の英語力が必要となるため、英語力が足りていない方に関しては一般英語コース(General English Program)からスタートすることができます。一般英語コースは、1・2・3に分かれており、IELTS4.0以上の英語力があれば受講可能です。もし、IELTSやTOEFLなどの公式スコアをお持ちでない場合は、大学側が提供している英語レベルチェックテストを受験し、入学の可否や英語コースの必要受講期間を査定してもらうことも可能です。
General English Program | |
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コース期間 | 10週間~30週間(※10週間1ターム) |
キャンパス | ホバート、ロンセストン |
レベル分け | 3レベル |
コース費用(2023年度) | $445.20/週 |
入学規定 | IELTS 4.0 (no band less than 3.5)相当 |
入学時期(2024年) | 1月2日、2月5日、3月12日、4月22日、5月27日、7月8日、8月12日、9月23日、10月28日 |
Direct Entry Program | |
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コース期間 | 10週間~40週間(※10週間1ターム) |
キャンパス | ホバート、ロンセストン |
レベル分け | 2レベル |
コース費用 | $467.40/週 |
入学規定 | EAP1:IELTS5.0(no band less than 5.5)、EAP2:IELTS 5.5 (no band less than 5.5)相当 |
入学時期(2025年) | 1月6日、2月11日、3月17日、4月28日、6月2日、7月14日、8月18日、9月29日、11月3日 |
大学が提供する留学生向け奨学金
タスマニア大学では留学生に対しても奨学金や助成金を提供しています。
Tasmanian International Scholarship (TIS)
奨学金:授業料の25%を免除
対 象:学士号コース(医学・外科学・認知症ケア・航海学のコースを除く)
条 件:B+以上の成績で高校を卒業し、タスマニア大学に進学すること。
例 :年間の学費が300万円の場合、年間約75万円、3年間で225万円の奨学金が支給
注意点:授業料免除資格を継続するには、一定以上の成績を維持する必要がある。
詳 細:Tasmanian International Scholarship (TIS)
その他、最新の奨学金情報はタスマニア大学の公式ホームページよりご確認ください。
さいごに
タスマニア大学の魅力は、先述している通り国際色の豊かさ、日本人留学生の少なさなど、一般的な魅力もさることながら、タスマニア大学でしか学ぶことのできない学部、専攻、そしてそれらを学ぶ上での奨学金が魅力です。日本人学生が少ないことで、英語力や日々の勉強に不安を覚える方もご安心ください。タスマニア大学では留学生に向けたオリエンテーションやアクティビティが非常に豊富で、入学後すぐに友人を作ることのできる体制があります。さらに、留学生アドバイザーも在籍しており、英語に関してのサポートは、5週間の英語の授業が提供されています(英語レベルに関係なく、初回の5週間は必修となります)。もちろん、希望すれば、5週間以上のサポートを受けることもできます。図書館では、事前に予約すれば、Paid tutorと呼ばれ、先輩との勉強会を無償で受けることも可能です。(先輩方に対して支払われる費用は大学負担)
詳細はワールドアベニューまでお問い合わせください。