【最新情報】未来の学びと職が消える? オーストラリアの大学で加速するコース削減
こんな人は要チェック!
・海外の大学進学を考えている方
・将来の進路や専攻選びに迷っている方
・メディアや教育、人文学などに興味がある方
オーストラリアの大学で、教育学・人文学・メディアなどの授業が次々と減らされ、2027年までに約2,400人の教員やスタッフが仕事を失う見込みです。世界中の学生が選べる学びの分野がどんどん少なくなり、その結果、将来行きたいと思っている大学や専攻にも影響を受けるかもしれません。
参照:The Guardian
大学改革で学びの場はどう変わる?
オーストラリアの大学では、お金の問題や政府の方針の影響で、教育学・言語学・考古学・メディアなどの人文学系の授業やコースが次々となくなっています。 すでに全国で847人の先生やスタッフが仕事を失い、2027年までにおよそ2,400人が職を失う見込みです。こうした変化は大学のあり方を大きく変えるかもしれません。
この改革は都会の大きな大学から地方の大学まで広がっていて、少人数で学べるコースや専門性の高い授業が先に削られる傾向があります。その結果、学生が自分の興味に合わせて授業を選ぶ自由が減り、専門分野を深く学ぶチャンスも少なくなっています。
一時的な節約ではなく、大学が生き残るための大規模な改革の一部として進められているため、研究や文化教育の土台が弱まり、大学の評価や学生の満足度にも悪い影響が出るのではないかという声が高まっています。
大学ごとの具体例
オーストラリアの大学で行われているコース削減や学部の再編は、単なるお金の節約ではなく、大学の特色や教育方針そのものを大きく変えてしまうものとなっています。
ここでは代表的な3つの大学の例を見ていきましょう。
シドニー工科大学(UTS)
UTSでは、2026年度から130以上のコースや専攻、これまで高く評価されてきた専門プログラムなどの新規受付を一時ストップしました。
対象
・言語
・国際研究
・数学 など
大学は「経営の効率化」を理由としていますが、情報公開が不十分だとして教員組合(NTEU)が労働関係機関に提訴を検討中しています。
参照:Daily Telegraph
オーストラリア国立大学(ANU)
国内トップクラスの研究大学ANUでは、世界的に評価されてきた研究基盤が削減の対象になりました。
対象
・音楽学部
・人文学研究センター
・オーストラリア人名辞典プロジェクト など
学者や文化関係者からは、「国の知識の宝庫を失う危険がある」と強い危機感が示されています。
参照:Crikey
タスマニア大学(UTAS)
地方大学の代表であるUTASでは、学生数の減少やお金の問題を背景に、学部統合や大量の教員削減が進んでいます。
対象
・社会科学学部
・人文学部 など
こうした改革は、地方の学生の学びの機会や地域社会への大学の役割を直撃するとされています。教育だけでなく地域の経済や文化にも悪影響が出るのではと、地域住民や学生の抗議活動や署名運動も広がっています。
参照:ABC News
背景にある“お金と国の方針”
JRG政策による影響
2021年に導入されたJob-Ready Graduates(JRG)政策では、ITや看護など就職に強い分野は学費が安くなった一方、大学はお金になりにくい学部やコースである、人文学や芸術系は大幅に値上げされました。
留学生頼みの大学経営と広がる格差
オーストラリアの大学は、留学生の授業料に大きく依存してきました。ですが、コロナ禍やビザの厳格化で収入が激減し、特に政府からの補助金に頼っていた地方の大学は経営が苦しくなり、都市部との格差がますます広がっています。
資金不足で進まない研究
研究費も減り、大学は限られた資金を奪い合う状態になりました。長期的な研究を続けるのが難しく、どうしても短期的なお金を優先するようになっているため、大学が持つ学問や研究の価値が軽視される可能性が高まっています。
こうした流れの中で、大学はお金や効率を優先せざるを得ない状況になり、コース削減や教員のリストラが当たり前となりつつあります。結果として、学問や文化の基盤、地域社会とのつながりまで揺らいでいるのです。
社会に与える大きな影響
想像力や考える力を育てるチャンスが減る
人文学や芸術の分野が削られると、想像力や批判的に考える力を伸ばす土台が弱まります。
授業や専攻の選択肢が減れば、いろいろな価値観や考え方に触れる機会も減り、自分の世界を広げたり表現力を磨いたりするチャンスが少なくなるのです。
文化・歴史が失われる危険
美術や歴史、考古学などの研究は、文化や歴史を守るための大切な役割を担っています。
ですが、研究拠点やプロジェクトが縮小されると、大切な文化や知識が失われてしまうリスクがあり、国全体の文化的な力も弱くなってしまうおそれもあります。
地域社会や経済への影響
特に地方の大学は、地元の雇用を支え、イベントや地域活動の中心となる存在です。
したがって、学べる分野が減ると学生や教員だけじゃなく地域全体の経済や文化活動にも影響が出る可能性があり、町そのものの活気がなくなるかもしれません。
目先の利益が未来の負担に
大学改革の目的は「お金の節約」ですが、学びの幅が狭くなることで、新しい技術やアイデアを生む力が落ち、社会問題を解決する力も弱まる危険があります。
その結果、長期的には経済や文化の発展を妨げ、社会全体に大きなコストがかかる可能性があるのです。
まとめ
オーストラリアの大学は今、お金の問題や政府のルールの影響で自由に動けない状況にあります。大学改革も大きな制限を受けていて、その影響は授業や学部だけでなく、学生の学び方や将来の選択肢にも広がっています。
これから留学を考えている人は、
・自分の学びたい分野のコースがこれからも続くのか
・オーストラリアの大学の今の状況はどうか
などを、しっかり調べて慎重に進路を選ぶことが大事です。
「行きたいと思っていた学部・専攻が、入学する頃にはなくなっていた…」ということも現実的にあり得る時代になっているのです。
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