長期不在の心配事を減らそう!長期留学を決めたら準備すべきポイント
ワーキングホリデーや語学留学などの1年留学や高校・大学留学では3年から4年に渡って長期間留学することになります。長期留学に出発するにあたり是非やっておきたいポイントを整理してみました。日本に心配事を残さないように長期留学に出発する前にしっかりと準備しておきましょう。
留学に向けていつ何をすべきか整理しよう
留学を成功させるためには、計画的な準備が必要不可欠です。社会人の方も大学生の方も、それぞれの状況に合わせていつ何をすべきかを整理し、効率的に準備を進めましょう。
社会人の例
社会人は、キャリアアップや専門性などの目的を持って留学する人が多い傾向にあり、
より計画的かつ余裕を持った期間設定が求められます。学業に専念できる大学生とは異なり、仕事との調整や退職手続き、経済的な準備など、考慮すべき要素が格段に増えるため、1年半以上前から準備を始めることをおすすめします。
大学生の例
大学生は、社会人と比較して時間的な融通が利きやすい点が大きな特徴です。学業が本分であるため、目標や状況に合わせて柔軟に計画を立てることが可能ですが、帰国後の就職活動の時期や費用計画なども事前に考えておく必要があります。
社会人の場合は退職や休職、大学生の場合の休学などは、事前に上司や教育課などに相談するなど、計画的に準備を進めることが大切です。また、ビザの申請には時間がかかることもあるため、学生・社会人に関わらず、余裕を持って早めに手続きを始めることが重要です。
海外転出届や国民健康保険・社会保険は、出発の2週間前〜当日までに手続きし、在留届は現地到着の90日前から登録が可能なので、忘れずに準備しましょう。
一人暮らしなら引っ越しが必要となる
一人暮らしで住まれている方は、海外に長期留学で渡航する前に引っ越しの準備が必要です。半年から1年以上海外で生活するため一人暮らしの住まいを維持するのは現実的ではありません。長期留学への渡航が決まったら、実家や一時的に荷物を預かってもらえる親戚・友人先への引っ越しを検討しましょう。お住いの住居契約によっては早めに退去のタイミングを伝える必要がありますので、不動産業者や大家さんに退去時の条件を確認するところからスタートしましょう。特に気をつけたいのがマンションの契約更新タイミングです。更新費用の支払いタイミングが悪いと、余分な費用が発生する可能性もあります。引っ越し時期は半年前から2ヶ月前が一般的で、引っ越しと留学の荷造りが重複しないように準備しましょう。
引っ越しに伴う諸手続きも合わせて準備しよう
引っ越しにあたって住民票を移すことは勿論、郵便局に郵便物の転送届を出しておきましょう。その他、住居移転で報告義務がある銀行・クレジットカード会社などへの通知を忘れずに行いましょう。郵便局の転送届では転送できない書類がありますので注意しましょう。
長期留学期間中に日本で支払わなければいけない費用の計算
海外留学中は原則日本での収入がない状態になりますが、支払が必要なローンや奨学金、住民税などの税金が引き続き発生する可能性があります。支払を伸ばせるものや、延期できるものもありますので必ず対応しましょう。
日本学生支援機構の奨学金を返済
奨学金の返済が難しい場合は予め日本学生支援機構に連絡し返還期限猶予申請を行いましょう。ケースによって異なりますが、留学期間中の返済分は帰国後に繰り越してもらうことが可能です。それに伴い留学期間分の返済期間が延長されることになります。長期間の留学と並行して奨学金を返済することは負担が大きい方は必ず確認しましょう。
住民税
海外転出届を提出することによって次年度からの住民税支払が免除されることとなります。海外転出届を提出したからといって全ての期間の住民税が免除されるわけではありません。特に会社や病院などに勤務されていた場合には会社が皆さんの給与から天引する形で支払れていますが、退職後はご自身で支払い手続きを取る必要があります。渡航前に住民税を一括で支払または分割で家族に支払ってもらえるように準備しておきましょう。
自動車等のローン
基本的にショッピングローンやカーローンには返済免除がありませんので、長期留学中の返済に必要な資金を引き落とし指定口座に残すようにしましょう。
国民年金
国民年金の支払は、海外転出届を提出することによって支払う義務が免除されます。しかし、国民年金は支払った期間と総額によって将来の支給金額が変わるため、任意で長期留学中も引き続き支払を続けることも可能です。ご自身の将来設計と共に検討しましょう。
休学する場合は休学・復学それぞれの申請時期をチェック
休学を検討している学生にとって、最も重要なのは「申請時期」と「必要な手続きの確認」です。大学によっては、休学の申請を学期開始の1〜2か月前までに提出しなければならないこともあり、期日を過ぎてしまうとその学期からの休学ができなくなる可能性があります。また、復学にも所定の申請期間や書類提出が必要なケースが多く、休学・復学の両方のスケジュールを事前に把握しておくことが必要です。
申請には、願出書や理由書、場合によっては医師の診断書など、複数の書類が必要になる場合があります。必要書類が揃っていない、あるいは記入ミスや提出遅れがあると、手続きが受理されない場合もあるため、大学の公式ウェブサイトや学生課で案内されている情報を確認し、チェックリストを活用するなどして準備することが大切です。
さらに、もし休学中に認定留学(スタディアブロード)などのプログラムに参加し、その取得単位を帰国後に所属大学へ移行したいと考えている場合は、単位移行の制度や条件についても十分に調べておく必要があります。
たとえば、どのような科目が移行対象になるのか、どの評価基準が適用されるのか、事前にシラバスや学習計画の提出が必要か、など細かな要件が設けられていることがあります。また、単位認定には審査期間が必要な場合もあるため、復学にも影響を及ぼす可能性があるため注意しましょう。
「申請期限を知らなかった」「必要書類が揃っていなかった」「単位移行の条件を見落としていた」などのトラブルを防ぐためにも、早めの情報収集と計画的な準備が不可欠です。
家族との連絡手段の確立
長期留学では渡航先で携帯電話契約を結び、日本と変わらず通話と通信が可能ですが、日本への電話は国際電話扱いとなり費用がかさみます。しかし、LINEなどインターネットを介して通話ができるサービスを利用することで、国際電話扱いにはならずデータ通信の制限のなかで日本の家族や友人と連絡をとることが可能です。ご両親等がLINEなどを利用されていない場合は、留学出発前にご両親のスマホを設定し、LINEなどのアカウントを開設してあげましょう。また、海外留学中はご両親もいつも以上に心配されますので、連絡頻度や時間帯など予め取り決めておくと安心です。