長期留学 vs ワーキングホリデー 本気で英語を伸ばすなら?
「本気で英語力を伸ばしたい!」と考えたときにベストな留学は長期留学なのか、ワーキングホリデーなのか……。
しっかりと英語を学べるのは長期留学だと思うものの、留学した人の中には、「長期留学なんて意味がない。ワーホリの方がよほど実践的な英語を身に付けられる」という方もいます。一方で、「ワーキングホリデーの目的はホリデー。英語力は伸びない。」という方もいます。
何が本当なのか、何を信じたらいいのかわからない……という方に、長期留学とワーキングホリデー、本気で英語力を伸ばすのであれば、どちらの方がよい選択なのかをお話したいと思います。
いきなり結論!本気で英語力を伸ばしたいなら…
本気で英語力を伸ばしたい!と考える方にとって、長期留学がよいのかワーキングホリデーがよいのか。
いきなりで恐縮ですが、結論としては、本気で英語力を伸ばしたいなら、「長期留学」の方がワーキングホリデーよりもよいでしょう。しかも、オーストラリアまたはニュージーランドの長期留学です。
なぜ…?と思われた方に、まず、長期留学とワーキングホリデーと、それぞれの制度の説明からしていきましょう。
長期留学とは…
長期留学とは、学生ビザを利用し長期(3〜6ヵ月間以上が目安)で、語学学校と呼ばれる教育機関に通う留学のことを言います。学生ビザを取得するためには、語学学校が開催するフルタイムの授業に通う必要があります。フルタイムとは、週20時間から30時間程度の就学時間を指します。
今回は、主に語学留学を前提として話を進めますが、長期留学にはその他にも、特定の専門分野を学ぶ専門留学、海外の大学に短期間通うスタディアブロード、学位取得を目指す大学・大学院進学、そして中高生を対象とした卒業留学など、多様な選択肢、目的があります。
どの選択肢、目的であっても高い英語力が必要不可欠です。長期語学留学では個々の目標を達成するため、その基盤となる英語力を伸ばすことに焦点を当てています。
学生ビザ取得には年齢制限や人数制限は設けられていないため、一般的に13歳以上の方であればどなたでもご参加いただけます。また、就学期間に関しても特に制限はないため、留学期間も自由に決めていただけます。
長期留学中の就労に関しては、国によって制度が異なります。
▼長期留学 各国の就労制限
国 | 就労制限 |
---|---|
アメリカ | 不可 |
カナダ | 不可 |
イギリス | 可能(週20時間)・ホリデー期間中はフルタイム |
オーストラリア | 可能(2週間で最長48時間)・ホリデー期間中はフルタイム |
ニュージーランド | 可能(週20時間)・ホリデー期間中はフルタイム |
ワーキングホリデーとは…
ワーキングホリデー制度はもともと、協定国同士の若者の異文化交流・国際交流を促進するために生まれた制度です。原則18歳から30歳までの若者を国同士が相互に受け入れ、広い国際的視野をもった青年の育成を目指しています。言葉がわからなければ国際交流も難しいため、ワーキングホリデー制度では一定期間の就学が許されています。他にも交流の一環として、また若者が異国の地で長期に渡り生活するために一定期間の就労も許されています。
ワーキングホリデー制度を利用しての英語力向上について、さまざまな国の人々と共に生活することで自然と英語力が伸びると考えている方がほとんどです。しかし、残念ながら、そうではありません。留学やワーキングホリデーを利用して渡航した時点では、英語力を伸ばすための環境が整ったにすぎないのです。、そこから英語力を伸ばすためには、その環境を最大限生かし「勉強」という努力が必要です。
先述したように、ネイティブ環境で働くことができる英語力(目安:TOEIC800、IELTS6.0、TOEFL iBT80、英検準1級以上の英語力)がある方の場合、ワーキングホリデーで渡航後すぐに仕事を始めることができる可能性もあります。ネイティブ環境での仕事に就ければ、実用的な英語力を培うことができるでしょう。
しかし、英語力が一定レベルに満たない方の場合は、まず語学研修からスタートしましょう。
▼ワーキングホリデー 各国制度
国 | 年齢制限 | 最長滞在可能期間 | 就労制限 | 就学制限 |
---|---|---|---|---|
カナダ | 18〜30歳 | 2年間 | 無 | 最長6ヶ月間 |
イギリス | 18〜30歳 | 2年間 | 無 | 無 |
オーストラリア | 18〜30歳 | 3年間 | 同一雇用主のもと最長6ヶ月間/年 | 4ヶ月間/年 |
ニュージーランド | 18〜30歳 | 1.3年間 | 無 | 最長6ヶ月間 |
英語力を伸ばすための必須条件
なぜ、
・オーストラリアの長期留学
・ニュージーランドの長期留学
がよいのか。
理由は、大きく2つあります。
1つ目は、目標の英語力を習得するために必要なだけ英語を勉強することができる。
2つ目は、英語の勉強と並行して働く(英語をアウトプットする)ことができる。
語学学校に通う学生は、母語を英語としない留学生です。ネイティブスピーカーは通いません。また、語学学校では英語力によりクラス分けを行い、各々の英語レベルに適したクラスで英語を学びます。語学学校では、不足している英語の基礎文法力や語彙力の強化を行っていくため、むらなく英語の総合力を伸ばすことができます。
ただ、語学学校でできる友人は皆、自分と同じ英語レベルの留学生です。語学学校で培った英語力をネイティブ環境で実際に使う場を作らなければ、本物の英語力を身に付けることはできません。
そこで、長期留学するうえでお勧めなのが、オーストラリア、ニュージーランドです。
まず、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドであれば学業と並行して現地で働くことができます。語学学校で学んだ英語を仕事で実際に使うことにより、不足していた語彙力や理解の足りていなかった文法、表現力などに気付くことができます。また、ネイティブでないとなかなか気付くことのできないニュアンスの違いなども学ぶことができるでしょう。
私自身もネイティブ環境での仕事をスタートした瞬間に自分の認識が間違っていたことに気付くことができた経験があります。語学学校の先生方が私たち学生の英語力に配慮し、ゆっくりと喋ってくれていたことに改めて気づかされた瞬間でした。
このように、語学学校で英語を学ぶだけではなく、並行してネイティブ環境で働くことのできる可能性がある国は、本気で英語力を伸ばしたい方にとって非常に魅力的な環境と言えます。
ただし、長期留学で働くことのできる3ヵ国のうち、イギリスだけは事情が違います。
イギリスの長期留学で働くためには「Student visa(旧Tier 4)」という種類のビザを取得する必要があります。学生ビザを取得するためには一定以上の英語力の証明*が必要です。
私立の語学留学の場合、IELTS for UKVI 4.0以上(すべての分野で4.0以上)
大学や大学院進学の場合、IELTS for UKVI 5.5相当以上
※IELTS for UKVIのみが有効な英語力証明となります。
イギリスの学生ビザに関する概要はこちらからご覧ください。
英語力初級という方にとってはやや厳しい条件のため、イギリスを除いたオーストラリア、ニュージーランドの長期留学がよいでしょう。
働くことで英語力を伸ばせるのであれば、ワーキングホリデー制度の方がよいのでは…?と思われる方もいらっしゃると思います。確かにワーキングホリデーの就労制限は厳しくありません。しかし、イギリス以外の国では、就学が最長4ヵ月まで、または6ヵ月までと制限されています。定められた就学期間の中で、ネイティブ環境で働くことのできる英語力を習得することができなければ、英語環境で働くことができません。
日本語環境や言葉を使わない仕事(農業やキッチンハンドなど)であれば働くことはできます。しかし、英語力を伸ばすことはできないでしょう。
ちなみに、イギリスのワーキングホリデー制度は、厳密にいうとYMSと呼ばれる制度で、オーストラリアやカナダのワーキングホリデー制度とは少し異なります。就学・就業共に制限がなく、最長2年間滞在できるため、本気で英語力を伸ばしたい!という方にとってお勧めの国×留学制度です。
ただ、イギリスのワーキングホリデーは、先着順で且つ定員が6,000名と決められている、競争率が高いビザの一つです。したがって、ビザ取得状況次第で、留学計画がずれてしまう可能性もあります。もし、希望の渡航時期があるのであれば、発給数に上限がなく、比較的ビザを取得しやすいオーストラリアやニュージーランドのワーキングホリデーを検討するのも良いでしょう。
「両方挑戦する」方法も!?
ここまで、ワーキングホリデーよりも長期留学が魅力的という話をしてきましたが、実は語学留学でしっかり英語力を身につけてから、ワーキングホリデーに挑戦するという方も少なくありません。
実際、ワーキングホリデーは非常に便利な制度なのです。
語学留学後のワーキングホリデーのメリット
メリット1
語学留学でネイティブ環境でも通用するような英語力を培っておくことで、カフェや人気チェーン店など、高い英語力が求められる場所でアルバイトをすることができます。これにより、収入を得ながら実践的な英語力をさらに向上させることが期待できます。
メリット2
語学留学中に英語力だけでなく、現地での人間関係や人脈の土台を固めてからワーキングホリデーに臨むことで、より効果的に海外生活を充実させることができます。語学留学期間での出会いが、その後の仕事や友人関係に繋がることもよくあります。
もちろん、事前に語学留学をすることで、その分の費用はどうしてもかさみます。しかし、その後のワーキングホリデーでは語学学校に通う必要がないため、渡航費や学費を抑えながら、働き、生活することが可能です。
それでも「費用面が不安」という方には、いわゆる二カ国留学(フィリピンでの語学留学後にワーキングホリデーに挑戦する留学スタイル)がおすすめです。ワーキングホリデーのように交友関係を広げたり、そのまま現地で働くといった機会は少ないですが、それでも魅力的なメリットがたくさんあります。そのうちの一つが費用面です。フィリピンは物価が日本の1/4とも言われ、語学学校費用はもちろんのこと、生活費まで格段に抑えることができます。また、マンツーマンレッスンやスパルタコースといった英語に集中できる環境が整っているため、短期間で英語力を伸ばしたい方にはぴったりです。
語学留学やワーキングホリデーについて、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ無料カウンセリングをご利用ください。
【番外編】英語力が飛躍的に伸びるワーキングホリデー裏技プログラム
長期留学からワーキングホリデーに挑戦するのもいいなと思った方もいるのではないでしょうか。ただ、「自分は大学生だから留学できる期間に限りがある」「社会人だけどできるだけ費用を抑えたい」と感じている方もいるかもしれません。そんな方におすすめなのが、ワーキングホリデー制度の特性を活かした「インターンシップ・プログラム」です。
おすすめプログラム1. 海外ビジネスインターンシップ
対象:大学生、若手社会人
海外ビジネスインターンシップ・プログラムは、皆さんの現在の英語力によって多少異なりますが、約1年間のプログラムです。基本的に、渡航してすぐの3〜4ヶ月間は語学研修に参加し、その後は、1〜2ヶ月間をかけて、インターンシップに参加するため面接練習や履歴書の作成、企業との面談などに取り組みます。面談に合格したのち、現地企業にて2〜6ヶ月間インターンシップに参加します。帰国前には1〜2ヶ月間程度の自由時間もあります。
このプログラムは、海外の企業でネイティブと一緒に働くことができるため、短期間でも効率的にビジネスシーンにおける実用的な英語力の習得を目指すことができます。加えて、グローバル社会で求められる異文化理解力やコミュニケーション力を身につけることが可能なため、就活や転職を控え、留学を介して飛躍的に英語力を伸ばしたい、将来は国際社会で通用する人材になりたいと考える大学生や若手社会人に人気です。
海外ビジネスインターンシップについてもっと知りたいという方は、動画セミナーやオンライン説明会をご利用ください。具体的なスケジュールや費用に関するお悩みやご相談があれば、 無料カウンセリングをご活用いただくこともおすすめです。
おすすめプログラム2. 有給海外看護インターンシップ
対象:臨床経験1年以上の看護師
もし、あなたが看護師資格をお持ちであれば、「有給海外看護インターンシップ」という選択肢もあります。
有給海外看護インターンシップは、英語研修と海外の看護・介護の現場での有給インターンシップが組み合わさった看護師限定、特別なワーキングホリデー・プログラムです。渡航前からオンライン英語学習が組み込まれているため、英語力初級の方でもご参加いただけます。渡航後は、現地語学学校での対面英語研修を受け、その後、プログラムの舞台となるオーストラリアでアシスタントナース(看護助手)として働くために必要な資格を取得するコースを受講いただきます。その後は、アシスタントナースとして5〜6ヶ月間就労することができます。(セカンドワーキングホリデー制度を利用する場合、より長い就労が可能です)
渡航前のオンライン英語学習にはコーチングも含まれており、効率的な学習方法を身につけることができます。また、座学で学んだ英語をインターンを介してアウトプットすることで、短期間でも飛躍的に実践的な英語力を伸ばすことが可能です。海外の介護・看護の現場での就労経験では、日常生活のなかだけでは学ぶことのできない英語(医療・看護英語)を収入を得ながら学ぶこともでき、帰国後、キャリアの選択肢を広げたい方にも人気です。
有給海外看護インターンシップ・プログラムについてもっと知りたいという方は、オンライン説明会や留学カウンセリングにて詳細をご確認ください。