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オーストラリア 語学学校の選び方 ‐ 私立と公立の違いとは

オーストラリア留学において多くの方が通う語学学校。規模やロケーション、費用などさまざまな点で異なるさまざまな語学学校のなかから、どのようにして自分にあった語学学校を選べばよいのか? は多くの方が悩むポイントです。

語学学校を選ぶ際には、学校の雰囲気や見た目、一利用者による偏った情報などに流されず、確かな知識を持って自らの目的や目標に沿った英語学習に取り組めるかどうかを見定めることが重要です。

今回は、皆さん自身が、適切な語学学校を選ぶために必要な知識を付けていただくため、語学学校を選ぶ際に重要な基礎情報として、「私立と公立の違い」を説明していきます。

「公立」と「私立」の定義とは

公立の語学学校とは

中学、高校、専門・短大、大学では留学生用の英語コース、または附属の語学学校を設けています。オーストラリアでは、小中高、専門・短大、大学など教育機関の約8割が国公立のため、これらの教育機関が開講する英語コース、附属の語学学校を公立の語学学校、または附属語学学校と呼びます。

公立校の場合、大きく分けて大学附属語学学校とTAFE(テイフ)*附属語学学校とがあります。

*TAFE(テイフ)とは、日本の専門学校や短期大学、アメリカのコミュニティカレッジのような位置づけで、オーストラリアの各州立の教育機関です。より詳しい内容に関しては、オーストラリアの専門留学をご参照ください。

私立の語学学校とは

国公立の語学学校(国公立の教育機関 附属語学学校)以外の語学学校は、原則、私立の語学学校となります。
私立の語学学校でも高等教育機関との提携があるケースや大学や専門・短大と敷地を共有しているケースもありますが、基本的に資本が大学など国公立の教育機関ではなく、民間企業の場合となり、国公立ではなく私立の語学学校という区分になります。

以下では、具体的な大学名、語学学校名などもご紹介しつつ、大学附属語学学校、TAFE附属語学学校、私立語学学校と、それぞれの語学学校を10のポイントで比較、違いを説明しました。

大学附属語学学校、TAFE附属語学学校、私立語学学校 10の比較ポイント

1 学費 ▼ 
2 入学日 & 受講期間 ▼ 
3 学校の設備 ▼ 
4 国籍比率 ▼ 
5 ロケーション ▼ 
6 倒産のリスクや倒産後の支援体制 ▼ 
7 コースの充実度 ▼ 
8 生徒のモチベーション ▼ 
9 アクティビティやサポート、学習支援体制 ▼ 
10 教師の質 ▼ 

1 学費

大学附属語学学校

大学附属語学学校の学費は、TAFE附属語学学校や私立語学学校と比較すると高くなることの方が多いです。
オーストラリアの語学学校の学費は1週間の学費が15,000円程度のところから50,000円程度のところまで大きな差があります。大学附属の語学学校は、大学の設備を利用することができたり、教師の質が非常に高かったりすることから、いずれの大学も週40,000円程度から50,000円程度となることがほとんどです。
ただし、西オーストラリア大学附属語学学校(UWA CELTA:Centre for English Language Teaching)週375ドル、やオーストラリアンカソリック大学附属語学学校(ACU English Centre)週380ドルなどのよう35,000円程度とリーズナブルな語学学校もあれば、学費の割引(キャンペーン)を実施していることもあるため、大学附属は高いからという理由だけで選択肢に入れないのはもったいないかもしれません。

TAFE附属語学学校

大学附属の語学学校が、週40,000円程度から50,000円程度の学費をスタンダードにするなか、TAFE附属語学学校の学費は30,000円前後と非常にリーズナブルです。TAFEはオーストラリア国内において非常に認知度が高く定評のある教育機関です。その設備も大学が提供する設備のクオリティも高く、大学と大差ないというと若干の語弊があるかもしれませんが、私立の語学学校と比較すると、充実度の高い環境で英語を学ぶことができます。

私立語学学校

大学やTAFE附属の語学学校と異なり、語学学校の設備や教師の質、生徒の数などバラバラで、これに伴い学費にもかなり広い幅があります。例えば、格安校と呼ばれる語学学校の場合、1週間の学費が、15,000円程度の語学学校もありますし、設備や環境の整う中規模校には、大学附属並みに高く週40,000円程度の語学学校まで存在します。安い語学学校は安さが大きなセールスポイントのため、大学やTEFA附属語学学校、また、私立の質の高い語学学校と比較すると、教師や生徒の質、開講されているコース数、学校の設備など、劣るところが多く、安かろう悪かろうとなりがちです。安さだけにつられないように注意しましょう。

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2 入学日 & 受講期間

大学附属語学学校

大学附属語学学校に通う学生の大半は、大学進学を目指しています。したがって、語学学校も大学の学期に合わせて運営されており、多くの私立語学学校のように毎週月曜日から入学可能ということではなく、5週間または10週間に1度などのペースで入学日が設定されているというケースがほとんどです。また、先述したように大学附属語学学校に通う生徒は大半が大学進学を目指し、高い語学力の習得に向けて英語を学んでいるため、私立の語学学校のように1~2週間などの短い受講期間ではなく、最短5週、最短10週など、最低受講期間が長く設定されています。
ただ、大学の中には、西シドニー大学附属語学学校 (The College at Western Sydney University)のCommunicating In English (General English)のように、一般英語コースのみ、推奨入学日などはあるものの、毎週月曜日から入学可能な語学学校もあります。

TAFE附属語学学校

TAFE附属語学学校も大学附属語学学校同様、通う学生の大半がTAFEへの進学を目的としているため、ほとんどのTAFEで5週または10週に1度のペースで入学日を設定しています。受講期間も5週または10週間を最低受講期間としていることがほとんどです。

私立語学学校

大学附属語学学校やTAFE附属語学学校と異なり、ほとんどの語学学校で、クリスマスホリデー(年末年始の長期休暇)以外、毎週月曜日入学(つまり、いつからでも入学できる)という入学日設定をしているところがほとんどです。最短受講期間も一般的には2週間から、語学学校によっては1週間受講可能と、非常に柔軟なシステムをとっています。

ただし、各種英語能力判断試験対策英語コース(TOEIC対策、IELTS対策、ケンブリッジ英語検定対策など)、ビジネス英語コースなど、一定の目的・目標を持ったコースは、年に何回か入学日が事前に設定されていることもあります。コースによっては、毎週月曜入学ではないことがある点には大学・TAFE附属語学学校同様注意しましょう。


3 学校の設備

大学附属語学学校

大学附属語学学校に通う留学生は、附属大学の大学設備(図書館やパソコン室、スポーツジムやカフェ、レストランなど)を、大学生と同様に利用できます。
これによって生じるメリットは、大きく3つあります。

1つ目は、私立の語学学校にはない充実した設備を利用できるという点
2つ目は、ネイティブの学生と近づく機会を得られるという点
3つ目は、進学先の大学生活に語学研修期間中から成れることができるという点です。

1つ目に関して、例えば、私立の語学学校に、スポーツジムはなかなかありません。パソコンルームにあるパソコンの台数も、私立の語学学校が数台から数十台が一般的なところ、大学の場合、数百台のパソコンがあります。
2つ目に関して、私立の語学学校でも大学附属語学学校でも、通常、語学学校(英語コース)には留学生しかいないのに対して、大学の設備を大学生と同じように利用できることで、語学留学を通じてネイティブの友達を作りやすい環境を持つことができます。
3つ目は、大学進学を予定している方にとってのメリットですが、将来的に大学進学を目指している方にとっては、語学研修時から進学先の大学の様子を見ることができますし、大学の各設備の利用に慣れることができます。大学キャンパスは非常に広大なため、どこになにがあるのか。どこでどのようなサービスを受けることができるのか?など、語学学校時代に、ゆっくりと理解を深めておくことで大学生活がより有意義になるかと思います。

TAFE附属語学学校

TEFA附属語学学校も、大学附属語学学校と同じようにTAFEの本科に進学してる学生たちと同様に図書館やカフェ、レストランなどを利用することができます。私立の語学学校より充実した設備環境の中、ネイティブの学生と友達になる機会が持てます。大学附属語学学校と異なる点は、TAFE附属語学学校の場合、ここにさらに「安い」という魅力が加わります。大学のように整った設備と環境を、大学附属語学学校よりリーズナブルに得ることができるのは、TAFEの大きな魅力です。

私立語学学校

私立語学学校の場合、学校の設備、環境は語学学校によって大きく異なります。
オーストラリアの政府や各種制度、規定によって、語学学校として営業するための最低限のルールはあるものの、ほとんどの語学学校が、ビルのワンフロア、またはビル内の一角をキャンパスとして開講しているというとことが多く、規模の小さい語学学校の場合だと、パソコン台数わずか2台…… 教室も数室…… というところもあります。
ただ、ブリスベン、ゴールドコースト、シドニーにキャンパスを構えるLangports English Language College(ラングポーツ)のように、ビルを丸々語学学校として運営しており、語学の専門学校的な印象の学校もありますし、パースにあるPhoenix Academy(フェニックスアカデミー)のように、緑豊かな庭園に囲まれたレンガ造りの校舎を構える語学学校も存在します。


4 国籍比率

大学附属語学学校

オーストラリアの各大学に通う留学生は、非常に多様で、アメリカ、イギリス、カナダなど主要英語圏から、もともと比較的高い英語力を有するヨーロッパ諸国の留学生、海外の高い学歴を手にすべく中国、韓国を中心としたアジア系の留学生などが存在します。その内、附属語学学校に通うのは、大学進学を目指す英語力の低い留学生、つまり、中国を中心とした留学生が多く通っています。ただし、海外大学進学を目指す留学生はまだまだ少数派のため、日本人は少な目。且つ、教室を一歩出れば、オーストラリア人やさまざまな国からの留学生だらけな環境のため、教室内の国籍比率の偏りはあまり気にならないかもしれません。

TAFE附属語学学校

大学附属語学学校よりは、中国人ばかりではなく、ブラジルやコロンビア、サウジアラビアなど、さまざまな国の留学生が集います。また日本人は少な目で、同じキャンパス内ではオーストラリア人の学生もさまざまな科目を学んでいます。ただ、国際色豊かな私立の語学学校と比較すると、やや、偏りはあると考えていただいた方がよいと思います。

私立語学学校

私立語学学校の場合、学生の国籍比率は語学学校によって大きく異なります。
国際色豊かな語学学校の場合、ヨーロッパ諸国、ラテン、中東、アジアなど幅広い国からの留学生獲得に成功し、世界30カ国、50ヵ国、なかには70ヵ国以上の国から留学生が集う語学学校も存在します。また、語学学校によってはシドニーにあるEnglish Language Company(ELC:イングリッシュランゲージカンパニー)のようにヨーロッパ諸国からの留学生比率が高い語学学校もあります。ただし、ご注意いただきたいのは、私立の語学学校の場合、いずれの学校にも日本人留学生は10%から30%ほど通っています。国籍比率の豊かさと日本人率の高さ、両方をチェックするようにしましょう。

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5 ロケーション

大学附属語学学校

UTS College(シドニー工科大学附属語学学校)や、ACU English Centre(オーストラリアンカソリック大学附属語学学校)のように、シティ近郊または中心地にキャンパスを構える大学附属語学学校もありますが、広い敷地を有する大学は、基本的にシティから少し郊外にキャンパスを構えていることも多く、大学敷地内で開講する英語コースもシティからは離れたロケーションになることがほとんどです。

シティから離れることによって、アルバイトを探しにくい、車が必要など、デメリットに感じることはありますが、都心を離れることにより家賃が安い、オーストラリアならではの生活を体験できるなどのメリットも多く存在します。

TAFE附属語学学校

TAFEはシティ近郊から郊外までさまざまな土地にキャンパスを設けています。TAFEではITやビジネス、農業や園芸など幅広いコースを開講しており、コースによって適したロケーションにそれぞれキャンパスを展開しています(例:ITやビジネスなどのコースはシティ近郊のキャンパスで、農業や園芸などのコースは郊外のキャンパスで開講されるなど)
ただ、英語コースに関しては、比較的都心中心または近郊のキャンパスで開講されることが多く、大学よりは、田舎に行かないといけないという可能性は低くなります。

私立語学学校

私立語学学校は、学校にもよりますが、ほとんどの語学学校がシティ中心地、または近郊にキャンパスを構えています。したがって、ホームステイやシェア先からのアクセスもよく、授業が終わったあと、アルバイトしたり、街中でショッピングなどの放課後のアクティビティを楽しんだりしやすい環境にあります。
ただ、語学学校によっては、例えばシドニーと名前はついているものの、キャンパスはシドニーから30~40分離れたマンリービーチ近くにある語学学校や、ヌーサやサンシャインコースト、バイロンベイなど、あえて地方にキャンパスを構えるLexis English(レクシスイングリッシュ)やByron Bay English Language School(バイロンベイランゲージスクール)のような語学学校も存在します。ロケーションの幅はTAFEや大学附属語学学校よりも比較すると広いと言えそうですね。


6 倒産のリスクや倒産後の支援体制

大学附属語学学校

そもそもオーストラリアの教育機関はCRICOS*と呼ばれ留学生を受入れる学校やコースに対し、オーストラリア政府に登録する制度が存在します。学生ビザを発行することができるコースは、必ずCRICOS登録校でなければいけません。留学生を受入れる大学は原則CRICOS登録校であり、オーストラリア政府が定める基準をクリアし、質の高い教育と留学生サービスを提供するものとされています。
オーストラリアの語学学校がCRICOS認定されるためには、NEAS**と呼ばれるオーストラリア政府機関による英語教育機関認定を受け、合格している必要があります。大学附属語学学校はそのすべてがNEAS認定校であり、倒産などのリスクが低いと共に、万が一、倒産やコースの開講がないなどの事態が生じた際にも、返金や同水準の語学学校への転校支援などのサポートがあるため安心です。

TAFE附属語学学校

TAFEも大学同様、留学生を受入れるコースにはCRICOS code***が発行されており、英語コースにおいてもNEASから認定されCRICOS登録がなされています。大学附属語学学校と同様、倒産などのリスクも少なく、万が一、倒産やコースの開講がないなどの事態が生じた際にも、返金や同水準の語学学校への転校支援などのサポートがあるため安心です。

私立語学学校

私立語学学校の場合でも、原則的にはNEASの認定を受け、CRICOS登録されています。
ただ、私立の語学学校の場合、国や州が運営する教育機関ではなく、運営しているのはあくまで民営会社のため、同じNEAS認定校でもシドニーにあるMIT Instituteのように、学生調査で94%以上の学生が満足したと回答を得た、授業の質に定評がある語学学校もあれば、そうでない語学学校もあります。
大学附属語学学校やTAFE附属語学学校と比較し、学校間の質の差があるため、倒産や予定されているコースが開講されなくなることなど、可能性は高くなります。語学学校の規模や実績などはもちろんですが、最新の情報をきちんと入手するようにしましょう。
また、私立の語学学校の場合、規模やカリキュラムなど、多様性に富んでおり、規模が小さかったり、設立されて間もなかったり、または、特殊な学習方法を提供しているがゆえに、NEASからの認定を受けられない、またはあえて受けていない語学学校が存在します。あえて受けていない語学学校という特殊な例は除き、NEASからの認可を受けていない語学学校はより注意が必要です。

CRICOS*とは、Commonwealth Register of Institutions and Courses for Overseas Studentsの略
学生ビザ発給に伴い、ふさわしい教育機関かどうかを運営経歴、教育内容、財務状況、施設、授業時間などにおいて細かく厳しく審査する団体です。
オーストラリアの場合、このCRICOSに登録され、各校固有のCRICOS code***(CRICOS番号)を持っていない限り、学生ビザを発給する上で必要な入学許可書を発行することはできません。

NEAS**とはNational ELICOS Accreditation Schemeの略
NEASは、留学生を受入れる語学学校として高いクオリティを保持しているかどうかを審査する団体で、語学学校の定員数、教師の資格、開講している英語コースのカリキュラム、教授法、使用教材、また、留学生の宿泊施設手配やその他サポート(就学期間中のアドバイスなど)など、厳しく、細かく審査しています。語学学校の場合、NEASからの認定を受けない限り、CRICOSに登録はできません。

オーストラリアの学生ビザに関するより細かい情報は、「オーストラリア留学 学生ビザ情報」をご参照ください。


7 コースの充実度

大学附属語学学校

大学附属語学学校の場合、学校に通う留学生の大半が、附属大学への進学を目標としています。
したがって、大学附属語学学校が開講する英語コースは、英語の基礎を学ぶ一般英語コースから、進学後に役立つ英語力・英語スキルを学ぶアカデミックイングリッシュ、進学準備英語コース、または大学進学に必要な英語力の規定を満たすための試験(IELTSが主流)対策コースがほとんどです。
大学進学に伴い関連性の低い、TOEIC対策やビジネス英語コースを開講している大学附属語学学校はあまり多くありません。

TAFE附属語学学校

大学附属語学学校と同様、通う生徒の大半が、TAFEへの進学を目標としているため、開講されているコースのほとんどが、一般英語、進学準備英語コース、試験(IELTS、TOEFLなど)対策コースが中心です。TAFE進学関連性の低い、TOEIC対策やビジネス英語コースなどの開講はあまりありません。

私立語学学校

私立語学学校に通う留学生の目的は、多種多様です。日常英会話力を伸ばしたいと考えている方もいれば、大学やTAFE進学を検討している方もいます。また、進学とは全く関係なく、将来的に国際ビジネスの場で通用する英語力を身に付けたいと考えている方もいらっしゃいます。帰国後の就職活動につなげるため、TOEICやケンブリッジ英語検定、IELTS、TOEFLなど試験対策コースなども人気のコース。他にも、シドニーにあるJET English Collegeのようにスピーキング力向上に特化した語学学校もあれば、ホスピタリティ英語など特定の分野で使用する英語を学ぶコースもあり、大学附属語学学校やTAFE附属語学学校にはない、ユニークなカリキュラムやコースを開講しています。


8 生徒のモチベーション

大学附属語学学校

大学附属語学学校の学生は、非常にモチベーション高いという特長があります。
理由は、明確な目標(英語力と英語力証明期日)が設けられているなかで英語を学ぶためです。
しつこいようですが、大学附属語学学校に通う学生の目標は附属大学への進学です。希望するコースの入学規定(英語力)を、大学側が指定する期日までに達成しなければいけません。
オーストラリアの大学入学日は、4月しか入学日がない日本の大学と比較すると柔軟とはいうものの、どんなに多くても、年に2~3回と限られます。大学や学部によっては、日本と同様、希望の学部入学チャンスが年に1度きりというところもあります。当然、入学日1度逃すと、次の入学日まで待たなくてはいけません。場合によっては一時帰国せざるをえなくなると共に、時間はもちろん、場合によっては多額のお金(追加の語学研修費用など)をさらに費やすことになります。この危機感と明確な目標を持ち、日々英語を学ぶ学生たちのモチベーションがひくわけがないということです。

TAFE附属語学学校

TAFE附属語学学校に通う留学生も大学附属語学学校に通う学生同様、モチベーションの高い生徒が多く通っています。TAFEの場合、人気のあるコースの場合、最大年に4回、少ない場合は年に1回の本科入学の日程が組まれています。大学同様、指定された期日までに、規程の英語力証明ができない場合、本科コースへの入学はできず、次の入学日まで待たなくてはなりません。「時間もお金も無駄にしたくない!」そんな思いが生徒のモチベーションを高めています。

私立語学学校

私立語学学校に通う留学生のモチベーションは、本当に幅が広く、非常に高いモチベーションを持つ留学生もいれば、残念ながら、そこまで高いモチベーションではない学生も共に学校に通っています。
理由は、私立語学学校に通う留学生の目的や目標が十人十色だからということにつきます。
長期間かけて語学留学し、進学や国際ビジネスシーンで活躍するための高い英語力を習得したいと考えているモチベーションの高い学生がいる一方で、1~2週間、旅行プラスアルファ、英語を学べたらいいな…というモチベーションの学生もいます。私立語学学校を選定する際には、その語学学校が持つコース内容やどのような生徒に人気のある語学学校なのか?をきちんと精査し、自分のモチベーションにあった学校を選びましょう。


9 アクティビティやサポート、学習支援体制

大学附属語学学校

大学附属語学学校では、大学進学を目指し英語学習にあたる留学生に対し、整った学習環境と充実したサポートを提供しています。例えば、UTS College(シドニー工科大学附属語学)の図書館には何百種類ものIELTS対策本や、1,000冊以上の英語学習用教材、DVDなどがおかれ、授業時間以外にも自主的に英語を学べるツールが揃っています。クラスサイズは最大でも15名から18名と少人数制で、クラス数も豊富。キャンパス内での無料Wi-Fi提供や、さまざまなデバイスからアクセス可能なオンライン英語学習支援ツール、電子黒板の導入、さらに、英語を学ぶ留学生のためだけに100台以上のパソコンを完備し、しかも、併せてUTSのコンピューターラボも利用することもできます。

いずれの大学にも留学生の学習面、生活面、進路や就職などに関して相談に乗ってくれるスタッフが在籍するオフィスが存在し、グループ、個人、共に対応してくれます。また大学にはアクティビティやソーシャルクラブなどと呼ばれるサービスが存在します。留学してきたばかりで、友達を作るのが難しい…そんなタイミングでも、無料で参加できるソーシャルアクティビティ(映画鑑賞やスポーツ大会、音楽イベント、BBQ、飲み会など)を利用、参加することで世界中の友達を簡単に作ることができます。また大学にあるクラブにもご参加いただけます。大学のクラブには、スカイダイビングクラブやカンフークラブ、レゴクラブ、ヒップホップクラブ、その他にもサッカー、ホッケー、水泳などネイティブの学生とネットワーキングできる機会も豊富です。

また24時間監視可能なセキュリティカメラの設置や、緊急コール対応サポートなど学生の安全面にも対策が打たれています。もちろん、ホームステイや学生寮など滞在先の支援、到着時の空港出迎えなどにも対応しています。

UTS College Campus Tour

TAFE附属語学学校

TAFE附属語学学校も大学附属語学学校同様、空港到着時の出迎えサービス、留学当初の滞在(ホームステイ)手配、就学期間中の学習面、生活面に関する個々での相談対応、仕事探しに伴う、履歴書作成の支援、進路や就職面の相談対応など多岐にわたるサポートを受けることができます。

図書館やパソコンルームも、大学規模とまでは言いませんが、英語学習用参考書や各種試験対策本、CDやDVDなど視聴覚資料が揃い、英語を学ぶに伴い非常に便利な環境が整っています。TAFE NSWのように、オンライン学習支援ツールを用意しているTAFEもあり、学校外でも積極的に英語を学ぶことができます。

オーストラリアは観光産業が非常に盛んです。TAFEでは、各都市有数の観光地などを巡るツアーや有名スポーツなどを介したアクティビティを行っています。

私立語学学校

残念ながら大学附属語学学校と比較すると、図書室の規模は小さいですし、パソコン台数、教室数、留学生サポートスタッフ数などは多くありません。しかし、NEASから認定を受ける際に、留学生の宿泊施設手配やその他サポート(就学期間中のアドバイスなど)などを実施することも義務付けられていることから、ほぼすべての語学学校で、空港出迎えや滞在手配、その他、就学期間中のアルバイト探しや家探しなどの支援を行っています。

大学附属語学学校やTAFE附属語学学校と比較し、「楽しく英語を学ぶ」という意識が強いため、アクティビティなど(サーフィン、ダイビング、BBQ、飲み会など)、ファン要素を含んだイベントが数週間に1~2回などではなく、学校によっては毎日開催されています。


10 教師の質

大学附属語学学校

大学附属語学学校の英語教師は、私立の語学学校と比較して、質が高いと言われます。
英語教師として高い学歴を持ち、経験も豊富で、大学にもよりますが大学附属語学学校の英語教師の平均経験年数は10年以上と言われます。中にはケンブリッジ大学英語検定機構が授与する英語教授に関する国際資格CELTA(Certificate in English Language Teaching to Adults)や、さらに同機構が授与する国際資格で且つ修士号と同等資格として認定されているDELTA(Diploma in English Language Teaching to Adults)を有する方もいます。

TAFE附属語学学校

大学附属語学学校同様、質の高い英語教師が多く在籍しています。経験年数も長く、英語教師として実績のある方が多く、安心して英語を学ぶことができます。

私立語学学校

私立語学学校の場合、学校によって、教師の質にはかなりの幅があります。オーストラリアにある私立の語学学校の中で最も規模が大きく、もともと英語教師育成の教育機関として生まれたNavitas English(ナビタス)や、英語教師の質に対して強いこだわりをもつLangports Language College(ラングポーツ)Phoenix Academy(フェニックスアカデミー)などには、経験豊富な教師陣が揃っています。一方で、小規模で設立してから数年と歴史の浅い語学学校には、経験の浅い教師も多く在籍しています。格安の語学学校などには、英語教師資格を持たず、アルバイトの教師を雇っている語学学校などもあるため、学校選びの際には、安さばかりに拘りすぎて、結果損をした……とならないように、十分に注意しましょう。

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